体験の公表
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1911年1月にエリザベス・モリソンとフランシス・ラモントのペンネームで出版された二人の共著『アン・アドベンチャー』はセンセーションを巻き起こし、翌2月に早くも2回増刷され、3月にも増刷された。二人の本名はジュールダンの死から7年後の1931年まで公表されなかった。 出版直後にイギリス心霊現象研究協会(SPR)はヴェルサイユに調査班を派遣してその調査報告を同協会の機関紙(1911年11月号)に掲載したが、現象をどう解釈すべきかといった結論は述べられなかった。「我々は記憶の正体についてまだよく知らない。だから何と解釈していいかわからない」と結んでいる。 どちらの女性も冒険の前後に数多くの超常現象を体験していることが報告されている。そのうちの一つとして、モーバリーは1914年にルーヴル美術館で金の王冠をかぶり、トーガを身にまとった並はずれた背の高さの男性、ローマ皇帝コンスタンティヌス1世の幽霊を見たと主張した。彼女以外は誰もこの幽霊の姿を確認することができなかった。 ジュールダンは1915年にモーバリーの後任のプリンシパルに就任し、第一次世界大戦中にドイツのスパイがカレッジ内に潜んでいると確信するに至った。彼女は独裁的傾向を強めた後、多数の教員の辞任を引き起こした自身のカレッジでの指導権に関連したカレッジスキャンダルのまっただ中の1924年に急逝した。モーバリーはその13年後の1937年に亡くなった。 1981年にイギリスでこの冒険の物語を題材としたテレビ映画『ミス・モリソンズ・ゴースツ(英語版)』が放送された。
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