会の発展と意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 01:00 UTC 版)
「実りを結ぶ会」には、「生まれついての貴族」と「精神の貴族」が集った。その中には、スウェーデン王カール10世のような王、各地の選帝侯、諸侯、貴族、学者や、マルティン・オーピッツ(ドイツ語版)(1597-1636)・アンドレアス・グリューフィウス(1616-1664)のような詩人がおり、総勢890名となった。このように身分の差を超えて文学という一つの目的で様々な階級に属する人物が集まったことは、ドイツ語やドイツ文学の発展にとって大きな節目となった。 会の目的は主にドイツ民衆の口語からフランス語などの外国語の影響を取り去り、高地ドイツ語を標準的なドイツ口語として純化涵養し、そのための文法書や辞書を提供し、正しい語法や発音を指導し、学校を整備することにあった。 とくに会長のルートヴィヒ1世のアンハルト=ケーテン侯国ではそれが顕著に行われた。ルートヴィヒ1世は、1619年に学校を設立してラトケに監督させ、さらに自ら神聖ローマの宮廷詩人ヒューブナー(de:Tobias Hübner)の作品を数多く翻訳して刊行し、学校の教科書とした。しかしながらその取組はあまりうまく行かなかった。開校から程なくして関係する聖職者同士の争いがはじまり、それがやがてラトケとルートヴィヒ1世の不和へ発展した。結局ラトケは侯国を追い出されてしまった。
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