任務・編成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 05:33 UTC 版)
義勇戦闘隊には「戦闘」という言葉が含まれるが、その主任務は生産や輸送、築城、防空、復旧、救護などの後方支援であった(ただし、状況によっては直接的な戦闘にも参加するとされた)。本土決戦中も軍需物資や食料の生産は継続する必要があることから、基本的に戦闘隊員は職場での勤務を通して防衛に貢献する。戦闘隊員は身分上軍人であり陸軍の指揮下に入ってはいるが、現場での指揮・運用を行うのは軍人ではなく従来の職場における指導者(農村であれば農村指導者、工場であれば工場長)であり、義勇戦闘隊設立の(当初の)主目的は全国民を兵士にすることではなく、国内が戦場となった際に国民の秩序を維持して後方支援の統制強化することにあった。しかし、本土決戦が進み後方支援が意味を失うほどの破滅的な戦況となれば、義勇戦闘隊も直接的な戦闘に参加したであろうことは想像に難くない。 実際に義勇戦闘隊の編成が行われたのは、次項に述べる一部地域の例外を除けば、鉄道義勇戦闘隊(1945年(昭和20年)7月23日発令、同年8月1日編成完結)と船舶義勇戦闘隊(同年8月1日発令、同年8月5日編成完結)、船舶救難戦闘隊(同年8月5日発令)の3つのみ(動員数は約200万人)であった。これは、「後方支援の統制強化」という目的上、軍事行動に深く関わる職域では義勇戦闘隊の編成がいち早く行われたためである。
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