他の類似媒体との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:03 UTC 版)
物理的凹凸、磁気、光学 カセット、オープンリールなどのオーディオテープが磁気媒体であるのに対し、レコードの基本設計(前提)は物理的な凹凸を利用した媒体である(レーザを利用して凹凸をピックアップするレーザーターンテーブルもある)。また、コンパクトディスク (CD) は光学的な記録媒体である。 製造 テープ状の記録媒体はプレスによる製造ができないが、レコードはCDと同様プレスによる大量生産が可能である。 ピックアップ レコードは針と盤との接触、それによって生み出される振動を利用した再生システムであるのに対し、CDなどはレーザー光の反射を利用した非接触の再生システムになっている。 音量による歪み 音の質を左右する要素はCDなどのデジタル再生では小さい音量ほど歪みが増えるのに対し、テープやレコードでは音量が大きいほど歪みが増える点。これも同じマスターテープでCDとレコードを生産しても同じ音にならない原因である。ステレオ再生ではクロストークの発生が避けられない問題もある。左右幅が縮まることでやはり音の鋭さや奥行きの再現が不鮮明になりやすい上、各カートリッジごとにクロストークに違いがある。 外周と内周の歪みの差 レコードはテープやCDと異なり盤の外周に対し内周で歪みが増えるという特有の欠点がある。正しく調整されたリニアトラッキング・プレイヤーを用いれば問題は無いが、ピックアップ部が弧を描いて動作する通常のトーンアームではインサイドフォースやオーバーハングずれの影響を解消する事は容易ではない。 外周と内周の帯域差 レコードは角速度(回転数)が一定であり、内側に行くほど線速度が遅くなっていく。そのため、内側に録音された音ほど高周波特性が悪く(帯域が狭く)なっていくという特徴がある。この問題はレコードの回転数を上げることである程度は回避は可能であるが、諸々の条件から必然的に限界が存在する。
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