他の類では
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/03 04:33 UTC 版)
軟体動物のその他の群では、明確なベリジャー幼生は生じない。 頭足類の場合、非常に直接発生的になっており、卵から孵化するものはすでに親とほぼ同じ体制をもっている。胚においてもそれにあたる時期は区別できない。 多板類、無板類では孵化したものはトロコフォア幼生であり、繊毛を持ってプランクトン生活をする。その後、繊毛帯の後方に成体の胴部にあたる構造が発達するが、その際に繊毛帯の部分が広がって発達することがない。この時期の幼生をベリジャー幼生と呼んだ例もあるが、現在では認めないのが普通である。 系統的には多板類と無板類は原始的なものと考えられ、まとめて双神経亜綱に、残りの群をまとめて介殻亜綱として、前者をより原始的なものとする考えがある。この観点から見ると、ベリジャー幼生は介殻亜綱に共通するものと思われる。頭足類はベリジャーどころかトロコフォアさえその形を示さないが、直接発生になったことで発生の様相が大きく変わったものと見なせる。したがって無板類と多板類がベリジャーを生じず、トロコフォアから直接に成体の形になる点は原始的な特徴と見ることができるが、これをむしろ二次的な退行的現象と見る説もある。 なお、深海産で生態情報の多くが未知の単板類については、発生に関する情報が欠落している。
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