人体に対する作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 10:06 UTC 版)
二酸化窒素(NO2)自体は中性で肺から吸収されやすい赤褐色の気体または液体。細胞内では二酸化窒素は強い酸化作用を示して細胞を傷害するので、粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などの原因となる。 一酸化窒素(NO)については、1980年代頃から、その生体内での生理機能について研究が進み、血管拡張作用を持つことなどが明らかにされたほか、この一酸化窒素が神経伝達物質としても作用することが判明した。なお、1998年のノーベル生理学・医学賞は、この一酸化窒素の生理作用の発見に対して贈られている。現在でも、その多様な生理機能について研究が続いている。 NO、NO2を吸入するとメトヘモグロビンが生成する。メトヘモグロビンは、通常のヘモグロビンに配位されている二価(フェロ)の鉄イオンが三価(フェリ)になっているもので、酸素を運ぶことができない。 一酸化二窒素(N2O)は麻酔作用を持つため、吸入麻酔剤として医療現場で使用されている。
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