交流電力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 06:12 UTC 版)
交流回路(単相交流回路)において、電圧V (V)、電流実効値I (A)、電圧と電流の位相差θ (rad) のとき、電力P (W)につき次式が成り立つ。 P = V I cos θ {\displaystyle P=VI\cos \theta } 有効電力 上式で電力P は、負荷回路のインピーダンスのうち抵抗成分にかかる電力を意味し、これを有効電力(消費電力)という。有効電力の量記号はP で、単位にはワット (W) を用いる。 皮相電力 上式でVI は単純に交流の瞬時値電流の絶対値と瞬時値電圧の絶対値の積を1周期にわたって積分したものであり、皮相電力と呼ぶ。皮相電力の量記号はS あるいはPs で、単位にはボルトアンペア(記号: V A)を用いる。 力率 上式でcosθは有効電力を皮相電力で割ったもの(あるいは抵抗成分をインピーダンス全体で割ったもの)で力率といい百分率 (%) で表すことも多い。 無効電力 負荷回路のインピーダンスのうちリアクタンス分にかかる電力は無効電力といい、量記号はQ あるいはPq で単位にはバール (var) を用いる。無効電力については次式が成り立つ。 Q = V I sin θ {\displaystyle Q=VI\sin \theta } ・無効率 上式でsinθは無効電力を皮相電力で割ったもので、無効率といい百分率 (%) で表すことも多い。 電流を必要とするが回路では消費されない部分となる。力率が小さいほど無効電力は大きくなり無駄な電流を流していることを意味する。なお、sinθの値を無効率という。 三相交流回路の場合、三相電力P は各相における電力の総和として表される。相電圧Ep、相電流Ip、力率cosθのとき次式が成り立つ。 P = 3 E p I p cos θ {\displaystyle P=3E_{p}I_{p}\cos \theta }
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