無効電力
無効電力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 06:12 UTC 版)
負荷回路のインピーダンスのうちリアクタンス分にかかる電力は無効電力といい、量記号はQ あるいはPq で単位にはバール (var) を用いる。無効電力については次式が成り立つ。
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無効電力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 00:31 UTC 版)
ライン転流変換器を使用する場合、変換所は無効電力として電力定格の40%から60%を必要とする。これは、スイッチドコンデンサーのバンクまたは同期コンデンサーによって、または適切な発電所が近くにある場合に提供できる。コンバーター変圧器に交流電圧制御に十分なタップ範囲を備えた負荷時タップ転換器があれば、無効電力の需要を減らすことができる。無効電力要件の一部は高調波フィルター装置群で供給される。 電圧源変換器は、無効電力と実電力を生成または吸収でき、通常は追加の無効電力装置は必要ない。
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無効電力 (reactive power)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 02:03 UTC 版)
「電力」の記事における「無効電力 (reactive power)」の解説
電力回路において、有効電力は電力機器を動かすために必要であるが、電圧の調整に使われるものとして電圧と電流の実効値の積に力率角 ϕ {\displaystyle \phi } の正弦 s i n ( ϕ ) {\displaystyle sin(\phi )} をかけたものを無効電力 (reactive power) と呼ぶ。なお、無効電力は、『電力』と銘打っているものの、負荷と電源とを往復するだけの、消費されないエネルギーである。無効電力の概念は難解であるが、「力率とは、有効電力と負荷(容量性・誘導性)に残留しソースに戻されるエネルギー、および非線形負荷によって生成される高調波を含む皮相電力の比と定義される」と説明されており、瞬時の充放電、高調波などが無効電力を構成していると捉えると理解しやすい。無効電力は接地された中性線を介してソース(大地)へ戻る。 記号 Q で表され、単位はバール (記号: var)が用いられる。 Q = V I sin ϕ {\displaystyle Q=VI\sin \phi } 無効電力は、自己インダクタンスに由来する誘導負荷と、静電容量に由来する容量負荷から生じる。誘導負荷による無効電力を「遅れ無効電力」、容量負荷による無効電力を「進み無効電力」と呼んでいる。電力関係では電圧を基準として、電流が遅れている場合の無効電力を正とすることが多い。 誘導性負荷は遅れ無効電力を増やし、容量性負荷は進み無効電力を増やす。遅れ無効電力と進み無効電力は互いに打ち消しあう関係であり、これら両者の無効電力が互いに等しい状態(無効電力がゼロ)が、最も理想的な状態といえる。電力会社が力率100 %に対し、料金の割引制度を設けているのは、無効電力がゼロすなわち無効電力源が不要な状態であり電力会社にとって好ましい状態だからである。逆に誘導電動機を多用するなどして遅れ無効電力を電力会社から頂戴するような環境だと(力率が低い)、電力会社は割増料金を取らざるを得なくなる。 インピーダンスを用いて無効電力を表すと、 Q = Z I 2 sin ϕ = X I 2 = X V 2 Z 2 = X V 2 R 2 + X 2 {\displaystyle {\begin{aligned}Q&=ZI^{2}\sin \phi =XI^{2}\\&={\frac {XV^{2}}{Z^{2}}}={\frac {XV^{2}}{R^{2}+X^{2}}}\\\end{aligned}}} となる。X > 0 であれば Q > 0 であり、これは誘導性負荷で電圧に対して電流が遅れる。同じくアドミタンスを用いれば Q = Y V 2 sin ϕ = − B V 2 = − B I 2 Y 2 = − B I 2 G 2 + B 2 {\displaystyle {\begin{aligned}Q&=YV^{2}\sin \phi =-BV^{2}\\&=-{\frac {BI^{2}}{Y^{2}}}=-{\frac {BI^{2}}{G^{2}+B^{2}}}\\\end{aligned}}} となる。B > 0 であれば Q < 0 であり、これは容量性負荷で電圧に対して電流が進む。
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