二重相続理論とは? わかりやすく解説

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二重相続理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/25 14:52 UTC 版)

二重相続理論(にじゅうそうぞくりろん、dual inheritance theory、略称:DIT)あるいは二重継承理論遺伝子-文化共進化とは、人間を生物学的な進化文化的な進化の間の相互作用の産物として捉えていく見方。「文化的な特性が生物学的な特性に優先する」といった見方と対比され1970年代から1980年代にかけて提唱された。二重相続理論では文化の伝播や発展は、遺伝的な特性によって影響・束縛を受けているとし(遺伝→文化への影響)、また文化の状態が淘汰圧として遺伝的な特性に影響を及ぼしていると考える(文化→遺伝)。そしてこの両方の相互作用の結果として、人類を捉えていく。すなわち遺伝的な階層とミーム(仮想的な文化的情報の単位)のような高次の階層との間で織り成される、一種の共進化を仮定する。これは学際的な分野であり、進化生物学心理学文化人類学といった領域と関わる。


  1. ^ Peter J. Richerson and Robert Boyd 2005, Not by Genes Alone: How Culture Transformed Human Evolution, University of Chicago Press, pp.115-118.
  2. ^ ギンタス『ゲーム理論による社会科学の統合』NTT出版、2011、p.332.
  3. ^ Samuel Bowles and Herbert Gintis 2011 A Cooperative Species: Human REciprocity and Its Evolution, Princeton Unuversity Press.
  4. ^ Peter J. Richerson and Robert Boyd 2005, Not by Genes Alone: How Culture Transformed Human Evolution, University of Chicago Press, p.238.
  5. ^ Ibid.






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