事業内容・倒産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 16:16 UTC 版)
ソフト媒体の生産コストが大幅に下がったことを利用し、販売店(主にコンビニ)からの返品を受け入れる制度を取り入れていた。一方でソフトの値引きを行わず、定価での販売を原則とした。 デジキューブでは「コンビニはPOSシステムが整備されているため、高い精度でソフトの実需要を捕捉することが可能で、売れ残り本数を従来に比べ大幅に減らせる」としていた。 コンビニ店頭の端末へCS放送(スカイパーフェクTV!)によるゲームソフトのPR映像などを配信する「デジキューブチャンネル」の放送も行っていた。ゲームソフト以外にも、グラビアDVD、音楽CD、パソコンソフト販売を行っていた。2000年には、同年に事業停止したアクセラからゲーム雑誌『PlayOnline』の発行を引き継いでいる(2001年3月休刊)。 1999年にはコンビニに設置した端末(マルチメディアステーション)による音楽などの配信を行う「キオスク端末事業」へ参入するが、黒字転換することなく2001年に撤退、約19億円もの損失を出す。さらに2000年に三和銀行との合弁でコンビニATM事業会社「ミックスキューブ」を設立するも、三和銀行がアイワイバンク銀行(現・セブン銀行)のATM網を利用する方針に転換したことから清算を余儀なくされるなど、周辺状況も悪化。これにより2002年3月期には約60億円の損失を出した。 これを受けて、2002年にはカルチュア・コンビニエンス・クラブなどからの第三者割当増資を受けていたが、2004年3月期も約27億円の純損失を出す見通しが明らかになり、債務超過に陥る可能性があったため、事業継続を断念することとなった。 この規模の企業で会社更生手続きを行わず、即清算に踏み切ったのは異例で、経済誌等ではこの経緯を不可解とする報道が相次いだ。 出版事業や音楽ソフト事業は、双方ともスクウェア・エニックスの前身企業である旧エニックス時代からあり、デジキューブとは別に存在することから、デジキューブの廃業までは並立していたが、デジキューブ倒産に伴い絶版となった書籍や廃盤となった音楽CDの多くが同社より再発売されている。その際、ISBNや規格品番もエニックス時代から使われている企業固有コードを先頭としたものに変更された。
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