予科生の心得
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:20 UTC 版)
以下のような不文律が2020年まであった。違反すると反省文提出の制裁が加えられた。しかも内容を受け容れてもらえないと突き返されたという。 登下校の際はもちろん、校内でも嬌声や笑い声をたてないよう、姿勢を正してまっすぐ前を見つめて、早足で歩く。2列縦隊(最大6人)で行進しながら、道行く上級生一人一人に挨拶をする。 私服は、黒・白・グレーで、赤い物を着てはいけない。ブランド品を持ってはいけない。プライベートでの化粧は厳禁。 阪急電鉄の宝塚線と今津線にそれぞれ乗車する際は、最後尾の車両に乗らなければならない。両親と同伴のときも守る必要がある。講師・本科生が、予科生を指導しやすいようにするためというのが、その理由と思われる。また、阪急電鉄関係者 であることから、外部の乗客に対する礼として為す、という意味もあるようである。加えて、車内で着座することも厳禁とされており、下車駅では走り去る阪急電車を最敬礼で送ることも規則で決められている(電車に本科生が乗っている可能性があるため)。 電子レンジ、目覚まし時計といった、音の出る物品の所有は禁止。 本科生に気づいたら遠くからでも大声で挨拶しなければならない。 本科生の前では笑顔を見せてはならない。「予科顔」と呼ばれる、眉を寄せ口角を下げた悲しげな表情であること。 本科生への応答は「はい」「いいえ」や依頼・謝罪・謝礼(所謂「お・あ・し・す」)の言葉以外であってはならない。 一人の違反者が発覚したら、周囲にいる他の者も自分の違反を自発的に申告しなければならない。「連続謝り」と呼ばれる。 公私すべてにおいて、本科生が予科生を指導し、その面倒をみるシステムになっている。 本科生になると、上述の規制は解かれた。 しかし、実際には本科生による行き過ぎた指導は続いており、体を壊した予科生も発生し、問題となったため、「時代に合わせて改善を進めている」として、このような不文律を廃止することが2020年9月に報じられた。ただし、別の報道では、廃止について「数年がかりで撤廃した」という記述もある。
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