主要な鉄道会社の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/27 03:53 UTC 版)
「フランスの鉄道史」の記事における「主要な鉄道会社の誕生」の解説
当初の小規模事業者は、1857年までには6大会社に統合され、それぞれが各地域を独占した。これらは南部鉄道を除き、すべてパリと各地域を結ぶことを目指し、地方間の利便性は軽視されたため、パリは便利だがその他の地方は不便という結果になった。 北部鉄道(ノール鉄道、Chemin de Fer du Nord): パリから北フランス、イギリス海峡の諸港およびベルギー国境。パリにおけるターミナル駅は北駅。 東部鉄道(エスト鉄道、Chemins de fer de l'Est): パリから東フランス、ドイツ国境。パリのターミナル駅は東駅。 西部鉄道(ウェスト鉄道、Chemins de Fer de l'Ouest): パリからノルマンディー、ブルターニュなどフランス北西部方面。パリのターミナル駅はサン・ラザール駅、モンパルナス駅およびアンヴァリッド駅(1900年以降)。 パリ・オルレアン鉄道(Chemin de Fer de Paris à Orléans, 略称PO): パリからオルレアンを経由しフランス南西部方面。 パリのターミナル駅はオステルリッツ駅、オルセー駅(1900年以降)。 パリ・リヨン・地中海鉄道(Chemins de fer de Paris à Lyon et à la Méditerranée, 略称PLM): パリからフランス南東部、地中海沿岸方面。パリのターミナル駅はリヨン駅。 南部鉄道(ミディ鉄道、Chemin de Fer du Midi): ガロンヌ川流域からスペイン国境にかけて。 これらのほか、地方にはローカル線を運営する中小の私鉄が存在した。1865年には軽便鉄道に対する補助制度が発足している。1878年にはフランス西部の私鉄数社が国有化されて国有鉄道(Chemin de fer de l'Étatが設立された。さらに1909年には国有鉄道は経営破綻した西部鉄道を吸収し6大鉄道網の一つに拡大した。 普仏戦争の結果ドイツ帝国領となったアルザス=ロレーヌ地方の鉄道は東部鉄道から切り放され、ドイツ帝国国有のエルザス=ロートリンゲン鉄道となった。第一次大戦後に同地方がフランス領に復帰してからは、フランスの国有鉄道だがÉtatとは別組織のアルザス=ロレーヌ鉄道となった。 1914年にはフランスの鉄道網は世界有数の密度に発達し、約60,000キロの路線網を有した。その3分の1は狭軌(ナローゲージ)の路線であった。
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