主張や要求
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 03:25 UTC 版)
カトリック王党軍の主な主張や要求は次のようなものであった。 聖職者民事化基本法の廃止 要求の中でもこの主張は特に大きかったという。革命政府は1790年7月12日にこの法律を制定し、聖職者を公務員化して宗教を国家管理下に置こうとした。1791年11月27日には法律への宣誓を義務化して厳しく取り締まった。ヴァンデ地方の聖職者の多くはこの宣誓を拒否して反発し、民衆もこれら反発する聖職者を支持した。 またこの法律制定に先立ち聖職者財産の売却令が出されており、教会(聖職者)の財産は没収、国有化されていた。このとき担保として発行されたのがアッシニア紙幣である。当時のヴァンデ地方は教区が生活基盤であり、教会財産の没収、国有化はその伝統的な生活基盤を破壊するものであった。国有化された教会の元財産は競売にかけられ、裕福なブルジョアジーが買い上げていった。貧しい農民や民衆は競売で競り落とすことなどできず、これがさらに富裕層との経済格差を大きくする=民衆の経済的不満の一因ともなっていた。 30万募兵法の廃止 この法律では全ての役人は兵役が免除されたため民衆には不平等感があり、代理人方式もあったため富裕層に有利で貧困層の不満を生んだ(貧しい農民などは代理人が立てられない)。これらに加え、ヴァンデ地方の民衆は他要因もあって元々革命政府に不満があったため、その革命フランス防衛に対して反対、または消極的あり、そのための兵役であることに抵抗があった。 重税の廃止 革命政府は重税政策を敷き、当初は革命により税は下がると思っていた民衆は不満をもった。特に営業税に苦しめられ、不作による食糧不足が物価高騰を生み板ばさみ状態となった。また、重税の他にも発令された総最高価格令は作り手・売り手の農民には不利であり、これも農民を経済的に苦しめた。
※この「主張や要求」の解説は、「カトリック王党軍」の解説の一部です。
「主張や要求」を含む「カトリック王党軍」の記事については、「カトリック王党軍」の概要を参照ください。
- 主張や要求のページへのリンク