中華民国の国璽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 17:21 UTC 版)
詳細は「zh:中華民國國璽」を参照 中華民国(台湾)の国璽は、国書、批准書、接受書、全権証書、領事証書、領事委任状などに使われる。印文は「中華民國之璽」(3行縦書で右側が「中華」、中央が「民國」、左側が「之璽」)と篆刻されている。玉(翡翠)製で13.3cm四方の角印、璽自体の高さは4.3cm、鈕を含む全高は10cm、重さは3.2kgで、鈕上に青天白日国章が刻まれ、寶藍色の綬(組み紐)が結ばれている。 中華民国における国璽はもう1つあり、栄典之璽と呼ばれる。印文は「榮典之璽」(2行縦書で右側が「榮典」、左側が「之璽」)と篆刻されている。国家元首が栄典を授与するために使用され、勲章証書、褒揚令(褒章)等の栄典文書に使われる。羊脂玉(軟玉の最上級品)製で13.6cm四方の角印、璽自体の高さは4.6cm、鈕を含む全高は11.1cm、重さは4.3kgで、鈕上に青天白日国章が刻まれ、寶藍色の綬が結ばれている。 国民政府が北伐を完成して中国全土を統一した後に製造され、国璽は民国18年(1929年)の国慶日(10月10日)から、栄典之璽は民国20年(1931年)7月1日から使用されている。 国共内戦により国民政府が台湾に移った後は、台北市の総統府で保管された。直接選挙による総統選挙で中華民国総統が選出されると、新総統就任式で「印信条例」の規定に従い、立法院院長から「中華民国之璽」及び「栄典之璽」が、国家権力の象徴と政権伝承の証として総統之印と共に新総統に渡されている。
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