中国共産党の介入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 05:19 UTC 版)
この様な強硬な態度にしびれを切らした、「タカ派」として知られたポルトガル陸軍大佐のモタ・セルヴェイラ総督代理率いるマカオ当局は、11月15日に学校建設の工事を中止させようとしてフィゲレド警察署長率いるマカオ警察を派遣し、中国共産党支持者の住民との間で小競り合いが発生した。その結果24人が負傷し、取材に来ていた澳門日報(中国語版)記者1人が拘束連行された。 11月18日、中国共産党支持者の住民は「犯人の処罰」、「学校建設妨害の中止」、「負傷者への賠償」、「(澳門日報記者に下った)拘留20日の判決の撤回」、「事件再発の防止」の5項目を要求した。しかしモタ・セルヴェイラ総督代理は交渉を拒否し、その後22日になると中国共産党の息のかかった中国共産党系の左翼団体がこの問題に介入することになった。 11月25日、事件前から空席となっていたマカオ総督(中国語版)に、ホセ・マニュエル・デ・ソウサ・エ・ファロ・ノブレ・デ・カヴァーリョが赴任した。カヴァーリョ新総督は29日午後にマカオの経済界代表と会談し、学校建設阻止のために警察を動員したことは不適切であったことを認め、中立の調査委員会を設けて事件の解決を図ろうとした。しかし中国共産党系団体はこれに納得せず、配下の住人を動員して連日総督府前で抗議行動を繰り返した。当初は平和的なデモであったが、中国共産党系団体の介入が本格的になるにつれその行動は過激さと暴力性を増していった。
※この「中国共産党の介入」の解説は、「一二・三事件」の解説の一部です。
「中国共産党の介入」を含む「一二・三事件」の記事については、「一二・三事件」の概要を参照ください。
- 中国共産党の介入のページへのリンク