世界大戦による破壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:20 UTC 版)
学術誌 「カナダの軍事史」(Canadian Military History)の雑誌『軍隊』(Legion)の編集者 Stephen Thorne は第一次世界大戦、第二次世界大戦の戦争中にカリヨンが破壊されたことを「ユニークで民主的な楽器の残忍な消滅」とみなしていた。当時ベルギーとオランダの同盟国では独特で民主的な楽器の消滅として広く報道された。第二次世界大戦ではイギリスの調査団が、ナチス・ドイツはベルギーでは全ての鐘の3分の2を、オランダでは全ての鐘を押収したと主張している。1938年から1945年の間に175,000個の鐘が盗まれ、鐘の墓地(ドイツ語: Glockenfriedhöfe)に集められた。そのうち150,000は鋳造所に送られ、銅の材料として使われた。 戦争の後、カナダ最初の州カリヨン奏者 (Dominion Carillonneur) で、アメリカ大陸での最初期のカリヨン奏者パーシバル・プライス(英語版)が残った鐘の調査と、その返還を手伝うため派遣された。プライスは、またとない機会を利用してヨーロッパの鐘の理想的な音色の性質について研究し、発表している。
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