不評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 18:48 UTC 版)
初期の -22 型は抵抗低減目的で後退翼に必須とされる前縁スラットさえ敢えて排する徹底振りだったが、翼弦35°の鋭い後退角では離着陸時にやはり危険だったため、間もなく前縁スラットを追加して方向舵を全油圧作動とし、パワーアップしたエンジンでペイロードと航続力を増強した -22M(M は Modified = 改良型の意)に取って代わっている。就航中の -22 も全機 -22M 仕様に改造された。 しかも高速化のために採用したゼネラル・エレクトリックCJ-805-3エンジン(同社の超音速戦術爆撃機B-58にも用いられたJ79の簡略版)は小型軽量であったものの軍事機密指定解除が長引いて計画遅延の一因になったばかりでなく、整備が煩雑なうえに製造原価低減目的で高価な耐熱金属の使用量を減じたことが災いしてホットセクションが溶解するトラブルが多発したほか、警報システムの誤作動による緊急着陸も頻発するなど信頼性に乏しかった。さらに、大騒音で黒煙を吐いたことも、ジェット機の大量就航によって空港周辺の騒音問題が各国で注目され始めた矢先であったことから受注の足を引っ張った。 加えて、ライバル機より一回り小型で積載能力が小さく(客席は3-2配置)、高燃費で、電装系やエンジンを中心にマイナートラブルが多く、失速特性に問題があり、低速時に癖の強い操縦性も敬遠されて、就航後エアラインの間で不評が定着してしまった。
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