一般的な計器着陸手順
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 09:44 UTC 版)
空港近辺にVOR/DMEなどの航法支援設備がある場合、VOR/DMEから一定の角度・距離にあるウェイポイント(最近[いつ?]はGPSを併用した緯度・経度で指定されたウェイポイント)をたどって滑走路延長上に到達できる。また滑走路に精密な電波誘導の設備(ILS)が備え付けられている場合、計器による進入が可能である。これらの場合の着陸経路は目視の場周経路と異なり、STARとして空港ごとに定められている。 ILSは縦横に位相差をもって発射された電波を航空機のアンテナで受けることで、縦横の偏差を知ることができる装置である。横の偏差を表示する装置(電波を発射する装置)がローカライザ、降下角度の偏差を表示する装置(電波を発射する装置)がグライドスロープである。これを中心に合わせるように航空機を降下させることで、視界がほぼゼロでも滑走路終端に到達することができる。ILSに乗る(左右偏差を修正し降下角を合わせる)ためにはある程度滑走路から距離が必要で(通常10マイル・3000フィート程度)、ILSアプローチ経路は目視アプローチ経路より遠回りで時間が掛かる着陸になる。ただしILSの方が着陸航空機の密度は上げられる。 計器による着陸は航空機側に装置が必要である上に、パイロットにも計器飛行証明のライセンスが必要である。旅客機にはさらに滑走路上高度何フィートまで接近して滑走路が見えた場合着陸してよいかの資格があるため、ILSを装備した空港・航空機でも視界・パイロットの資格によっては空港に降りられない場合がある。
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