ヴィヴァルディが出版した作品
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「アントニオ・ヴィヴァルディ」の記事における「ヴィヴァルディが出版した作品」の解説
ヴィヴァルディの協奏曲およびソナタのうちのいくつかは存命中に出版されている。 作品1 12のトリオ・ソナタ(1703年出版) 作品2 12のヴァイオリンソナタ(1709年) 作品3 12の協奏曲『調和の霊感』(1711年) 作品4 12のヴァイオリン協奏曲『ラ・ストラヴァガンツァ』(1712年-1714年ごろ) 作品5 6つのソナタ(1716年) 作品6 6つのヴァイオリン協奏曲(1719年ごろ) 作品7 12の協奏曲(1719年-1720年ごろ) 作品8 12の協奏曲『和声と創意への試み』(『四季』を含む)(1724年ごろ) 作品9 12のヴァイオリン協奏曲『ラ・チェトラ 』(1727年) 作品10 6つのフルート協奏曲(1729年-1730年ごろ) 作品11 6つの協奏曲 作品11(1729年) 作品12 6つの協奏曲 作品12(1729年) 作品番号なし 6つのチェロソナタ(1740年) 以上の作品の初版は、1、2を除いてアムステルダムのル・セーヌ社から出版されており、ヴィヴァルディがヴェネツィアのみに留まらず、ヨーロッパでも名声を得ていたことがわかる。作品1、2、3、4、8、9はすべて献辞つきで王侯貴族に献呈されているが、献辞のない作品のうちヴィヴァルディの編曲指示のある10を除く5、6、7、11、12の内、幾つかは、出版社がヴィヴァルディの了解を得ることなく出版した可能性が高い。1730年頃を境に、いろいろ制約の多い出版譜ではなく、筆写譜での流布を好むようになった。そのため、円熟期の作品には作品番号が付されていないものが圧倒的に多い。1737年に出版された作品13『忠実な羊飼い』は真作とされていたが、後年の研究でニコラ・シェドヴィルがヴィヴァルディの名をかたって出版したものであることが1998年に判明した。また、1740年頃に出版された6曲のチェロソナタ「作品14」は、真作と確認されているが、作品番号はパンシェルルが暫定的に付したものが定着したもので、近年の古楽器演奏のレコードやCDのタイトルでは用いられないことが多い。また現在では作品7は出版社が12曲セットで出版するために水増しした物が半数以上含まれていると考えられている。
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