ワトソン役として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 20:09 UTC 版)
「ナイジェル・ブルース」の記事における「ワトソン役として」の解説
最も有名な役は、親友であるベイジル・ラスボーンがシャーロック・ホームズを演じ、1939年から1946年まで続いた映画シリーズでのワトソン医師役である。同映画シリーズの14作品、同じ配役のラジオドラマシリーズの200作品以上に出演している。ラスボーンよりも年上に見られることが多いが、実際にはラスボーンよりも3歳年下である。 「ワトソン医師と言えばナイジェル・ブルース」と言われるほどの強い印象を残しているが、ホームズの熱心なファンは、原作での知的で有能な(傑出した探偵というわけではないが)ワトソンと異なり、ボケていてドジばかりしている人物として描かれていることに異議を唱えている(この描写によって「Boobus Britannicus(おバカさんなブリタンニクス)」というニックネームが付けられた)。ローレン・D・エスルマンはブルースについて次のように書いている。 If a mop bucket appeared in a scene, his foot would be inside it, and if by some sardonic twist of fate and the whim of director Roy William Neill he managed to stumble upon an important clue, he could be depended upon to blow his nose on it and throw it away.日本語訳 ある場面にモップバケツが現れたら、彼はそれに足を嵌めるだろう。そして皮肉な運命のいたずらとロイ・ウィリアム・ニール(英語版)監督の気まぐれによって彼が思いがけず重要な手がかりに出くわしてしまったとしても、彼はきっとそれで鼻をかんで投げ捨ててしまうだろう。 また、次のようなクレリヒュー(人物四行詩)がある。 Conan Doyle said Watson was Holmes' foil; but surely he need not have made him such a clot. 日本語訳 コナン・ドイルは「ワトソンはホームズの引き立て役だ」と言った。 それでもドイルにとってはワトソンをそこまでの愚か者として描く必要などなかった。 その一方で、ラスボーンはブルースの演技を高く評価しており、ワトソンは映画の最も愛すべきキャラクターの1人であるとしている。ラスボーンとブルースのコンビによる映画シリーズは、1946年にプロデューサーで監督のロイ・ウィリアム・ニール(英語版)が亡くなったことで終了する。それ以降、特に1970年代以降は、アーサー・コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズの映像化をはじめとする主要な翻案作品のほとんどで、一般的に固定したイメージに意識的に反する形で、ワトソンを原作に忠実に有能で実行力のある人物として描いている。
※この「ワトソン役として」の解説は、「ナイジェル・ブルース」の解説の一部です。
「ワトソン役として」を含む「ナイジェル・ブルース」の記事については、「ナイジェル・ブルース」の概要を参照ください。
- ワトソン役としてのページへのリンク