ワチガイソウとは? わかりやすく解説

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わちがい‐そう〔わちがひサウ〕【輪違草】

読み方:わちがいそう

ナデシコ科多年草山地林下生え、高さ約10センチ楕円形で、対生5月ごろ、白色の5弁花が咲く


ワチガイソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/04 07:37 UTC 版)

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ワチガイソウ
栃木県北部 2018年5月中旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
: ナデシコ目 Caryophyllales
: ナデシコ科 Caryophyllaceae
: ワチガイソウ属 Pseudostellaria
: ワチガイソウ
P. heterantha
学名
Pseudostellaria heterantha (Maxim.) Pax[1]
シノニム
  • Krascheninikovia eritrichioides Diels[2]
  • Krascheninikovia heterantha Maxim.[2]
  • Krascheninikovia maximowicziana Franch. & Sav.[2]
  • Krascheninnikowia heterantha Maxim.[2]
  • Pseudostellaria eritrichoides (Diels) Ohwi[2]
  • Pseudostellaria maximowicziana (Franch. & Sav.) Pax[2]
  • Stellaria davidii var. himalaica Franch.[2]
和名
ワチガイソウ(輪違草)[3]

ワチガイソウ(輪違草、学名Pseudostellaria heterantha)は、ナデシコ科ワチガイソウ属多年草[3][4][5]

特徴

小型の多年草。は1-2個あり、紡錘状に肥厚し肉質で、地下に真直に伸びる。は直立して高さ8-15cmになり、単純で分枝しないか上部で分枝し、1-2列になる短毛が生え、束生する。は同形または異形で、茎に互いに離れて対生し、上部につく葉は卵状披針形または披針形で、先は鋭頭から鋭尖頭、基部は狭まって葉柄となり、基部の縁に疎毛がある。下部につく葉は倒披針形となる[4][5]

花期は4-6月。の径は約1cm、上部の葉腋から花柄を出し単生する。花柄は長さ1-5cmになり、下向きに曲がった屈毛が生える。片は緑色でふつう5個あり、線状披針形から楕円形になり、長さは3-6mm、先端は鋭頭または鈍頭になり、背面に毛が生えるかまたは無毛。花弁は白色でふつう5個あり、倒卵形から倒卵状くさび形で長さ6mm、先端は鈍頭から鋭頭またはときに不規則に切れ込む。しばしば萼片および花弁は4個のものもみられる。雄蕊は10個あり、葯は暗赤褐色になる。花柱は2-3個ある。果実は蒴果となり、やや球形で径は約5mm、3個に裂ける。種子は褐色で、扁円形から腎円形で扁平、径約2-2.5mmで円錐状突起がある[4][5]

下部の葉腋に閉鎖花がつくが少ない。閉鎖花の萼片および花弁は4個ある[4][5]

分布と生育環境

日本では本州(岩手県以南)、四国、九州に分布し、山地の夏緑林の林内や林縁に生育する。国外では中国大陸に分布する[5]

名前の由来

和名ワチガイソウは、「輪違草」の意で、本種の名前が不明であったとき、その盆栽に無名のしるしとして「輪違いの符号」をつけておいたところ、そのまま「ワチガイソウ」となったという[4]

種小名(種形容語)heterantha は、「種々の花のある」「変化ある花をつけた」の意味[4]

ギャラリー

下位分類

  • ヒナワチガイソウ(雛輪違草[3]、学名:Pseudostellaria heterantha (Maxim.) Pax var. linearifolia (Takeda) Nemoto[6]、シノニム:Pseudostellaria musashiensis Hiyama[7] )- 別名、ヒナワチガイ、ムサシワチガイソウ。小型の多年草。絶滅危惧II類(VU)(2017年、環境省)[3][5]。独立種とするのが適当であるという見解がある[5]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ ワチガイソウ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e f g Pseudostellaria heterantha, The Plant List.
  3. ^ a b c d 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.260
  4. ^ a b c d e f 『新牧野日本植物圖鑑』p.93, p.1329
  5. ^ a b c d e f g 『改訂新版 日本の野生植物 4』p.117
  6. ^ ヒナワチガイソウ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  7. ^ ヒナワチガイソウ(シノニム)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

参考文献



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