学名、分類の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 18:58 UTC 版)
「ヒナワチガイソウ」の記事における「学名、分類の変遷」の解説
武田(1915)武田久吉は、1915年、筑波山に分布するワチガイソウ属の植物について、茎上部の葉が著しく狭く線形になることから、それらの植物に Krascheninikovia heterantha Maxim var. linearifolia Takeda の学名を与え、和名をヒナワチガイソウとした。根本(1936)その後、根本莞爾は、1936年に本変種の属する属名を Krascheninikovia から Pseudostellaria に移し、学名を Pseudostellaria heterantha (Maxim.) Pax var. linearifolia (Takeda) Nemoto とした。檜山(1951)一方、檜山庫三は、1951年、東京都清瀬村(現、清瀬市)産のワチガイソウ属の植物について、線形葉を有し、茎の下部が緑色で、花弁が常に鋭頭であることから、独立の種として Pseudostellaria musashiensis Hiyama の学名を与え、ムサシワチガイソウの和名をつけた。しかし、檜山は新種記載において、ヒナワチガイソウについてはふれていなかった。水島(1965)、杉本(1965)、檜山(1965)その後、本変種については、基本種と分けない考え方や品種とする考え方もあった。しかし、檜山は、後にムサシワチガイソウとヒナワチガイソウが同じものあることに気づき、檜山が1965年に出版した「武蔵野の植物」ではムサシワチガイソウをヒナワチガイソウに変更している。鈴木、萱野(1986)茨城大学の鈴木昌友と萱野千寿は、筑波山産のワチガイソウと葉が細葉になる植物を詳しく調査し、1986年にその調査内容を発表した。その結果は、ワチガイソウを基本種とし、細葉タイプを変種ヒナワチガイソウとして区別するのが妥当というものだった。門田(2017)なお、門田裕一は、2017年刊行の『改訂新版 日本の野生植物 4』において、「独立種として認めるほうが適当かもしれない。」としている。
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