ワクチンの開発と接種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 11:30 UTC 版)
「新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)」の記事における「ワクチンの開発と接種」の解説
詳細は「COVID-19ワクチン」を参照 COVID-19ワクチンの開発手法には、技術的ブレイクスルーがあった。ワクチン開発には数年から10年掛かることが珍しくなく、薬理的にも開発には困難が伴い、これまで疾病の発見からワクチンの開発まで数十年以上が経過しているものもある。また、未だにワクチン開発が成功していないHIVやマラリア、種々の事情からワクチン開発を断念したSARS等の感染症もある。 2020年、アメリカ合衆国の製薬企業のファイザーとモデルナは、RNAワクチンという新技術によって、従来の常識を覆してワクチン開発の期間を大幅に短縮できると主張したが、大規模な接種実施はCOVID-19のワクチンが初である。同年11月時点で両社のCOVID-19ワクチンは最速での実用化となる見通しで、良好な治験結果も併せて、世界から最有力と考えられている。11月17日、モデルナは、開発中のワクチンについて94.5%の有効性があるとする暫定的な結果を発表した。11月18日、ファイザーは、開発中のワクチンについて95%の有効性があるとする最終的な分析結果を発表した。12月8日、英国で一般向けのCOVID-19ワクチン接種が開始された。日本では2021年2月に承認され、2月下旬から医療従事者、3月下旬から高齢者、その後基礎疾患のある人などに優先接種が行われた。RNAワクチンの主成分であるRNAは保存を考えた場合には崩壊しやすいため、超低温度でのコールドチェーンの技術開発も急がれている。 COVID-19については感染者の把握が困難であり、前述のファイザーとモデルナのRNAワクチンでも終生免疫ができるわけではない。また、2020年末より世界各地で変異株の出現が見られることから、引き続き社会距離拡大戦略の実施や追加のワクチン接種が必要になる。
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