ロン・ハスラムとは? わかりやすく解説

ロン・ハスラム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 14:44 UTC 版)

ロン・ハスラム
1989年イギリスGP
レースでの経歴
ロードレース世界選手権
活動期間 1977 - 1993
初レース 1983 500cc 南アフリカGP
最終レース 1993 500cc イギリスGP
チーム ホンダ, スズキ, カジバ, ノートン
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
106 0 9 1 0 115

ロナルド・"ロン"・ハスラムRonald "Ron" Haslam, 1956年6月22日 - )は、イギリス出身の元オートバイロードレース選手

経歴

1977年にロードレースデビュー。イギリスでTTフォーミュラなど大排気量クラスで実績を積み、1979年鈴鹿8時間耐久ロードレースで初来日、2位を獲得。以後ホンダ車をメインにイギリス・TTフォーミュラ選手権などに参戦し、ホンダ・NR5001982年のWGP500ccクラスに参戦した。

1983年からは2サイクルV3エンジン搭載のNS500で参戦、1984年にはエースであるフレディ・スペンサーの負傷欠場によりV4エンジン搭載の最新型NSR500を与えられたグランプリもあった。同年と1985年の2シーズン連続でランキング5位に入る。

1986年型elf-3に乗るハスラム(2013年)
1988年型 elf-5

1986年よりセルジュ・ロセが指揮するelfプロジェクトにエースライダーとして起用され、NSエンジンを搭載するelf-3で参戦。同プロジェクト初のポイント獲得などマシン開発に貢献する。1987年NSRのV4エンジンを搭載したelf-4完成が遅れたため、ファクトリーマシンNSR500で参戦することになり2回の3位表彰台を筆頭にポイントを重ね、ワイン・ガードナーランディ・マモラエディ・ローソンに次ぐ自身のGPキャリア最上位となるランキング4位を獲得した。

1989年ペプシ・スズキに移籍、ケビン・シュワンツのチームメイトとして1年間参戦。1990年にイタリアのカジバに移籍し、同年が最後のWGPフル参戦となった。

1991年 ロータリーエンジン車(Norton NRS588)を駆るハスラム

押しがけスタート時代から常に抜群のスタートダッシュを決めるため、「ロケット・ロン」と呼ばれた。なお、押し掛けスタートでは、車体を右側から押す少数派(他にはレイモン・ロッシュクリスチャン・サロンのみで大多数は車体左側に立ち押しがけをした。)だった。1987年からレギュレーション変更によりクラッチスタートへ変更されて以後も、初戦の日本GPでオープニングラップをトップで走行するなどレーススタートでの速さは変わらなかった。WGPに参戦した8年間に61回のトップテン入りを果たし、9回表彰台に立っている。この他にマン島で行われる公道レースの『マン島TTレース』でも勝者となった。

長く濃いもみあげと胸毛がトレードマークだった。また、ヘルメットは白をベースに前方に RH と自身のイニシャルを入れたのみのシンプルなもので、後頭部にはお気に入りであるエジプトファラオのイラストを入れるのがジンクスとなっていた。

1993年現役引退。引退後は『The Honda Ron Haslam Racing Academy』を営む。息子のレオン・ハスラムもライダーであり、スーパーバイク世界選手権(SBK)で活躍した。

主な戦績

ロードレース世界選手権

1969年から1987年までのポイントシステム

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
ポイント 15 12 10 8 6 5 4 3 2 1

1988年から1992年までのポイントシステム

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
ポイント 20 17 15 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

1993年以降のポイントシステム

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
ポイント 25 20 16 13 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス チーム マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ポイント 順位 勝利数
1977 500cc プライベート参戦 RG500 VEN
-
AUT
-
GER
-
ITA
-
FRA
-
NED
-
BEL
-
SWE
-
FIN
-
CZE
-
GBR
NC
0 - 0
1982 ホンダ NR500 ARG
-
AUT
-
FRA
-
SPA
-
ITA
-
NED
12
BEL
11
YUG
-
GBR
15
SWE
-
RSM
-
GER
-
0 - 0
1983 HRC ホンダ NS500 RSA
3
FRA
3
ITA
NC
GER
NC
SPA
NC
AUT
NC
YUG
NC
NED
DNS
BEL
8
GBR
7
SWE
9
RSM
9
31 8位 0
1984 NS500
NSR500
RSA
NC
ITA
6
SPA
4
AUT
4
GER
4
FRA
4
YUG
5
NED
4
BEL
5
GBR
3
SWE
NC
RSM
3
34 6位 0
1985 ロスマンズホンダ・ブリテン NS500 RSA
4
SPA
8
GER
3
ITA
6
AUT
16
YUG
4
NED
2
BEL
6
FRA
5
GBR
14
SWE
3
RSM
5
73 5位 0
1986 エルフホンダ Elf-3 SPA
10
ITA
NC
GER
8
AUT
NC
YUG
NC
NED
7
BEL
NC
FRA
7
GBR
9
SWE
9
RSM
9
18 9位 0
1987 NSR500 JPN
5
SPA
3
GER
3
ITA
5
AUT
4
YUG
4
NED
5
FRA
5
GBR
7
SWE
6
72 4位 0
Elf-4 CZE
14
RSM
NC
POR
9
BRA
11
ARG
10
1988 Elf-5 JPN
12
USA
7
SPA
10
EXP
NC
ITA
16
GER
NC
AUT
8
NED
13
BEL
7
YUG
9
FRA
10
GBR
14
SWE
11
CZE
7
BRA
NC
68 11位 0
1989 ペプシスズキ RGV-Γ500 JPN
12
AUS
7
USA
NC
SPA
7
ITA
DNS
GER
NC
AUT
7
YUG
8
NED
7
BEL
DNS
FRA
DNS
GBR
7
SWE
6
CZE
8
BRA
5
86 8位 0
1990 カジバ GP500 JPN
NC
USA
NC
SPA
DNS
ITA
DNS
GER
DNS
AUT
12
YUG
NC
NED
9
BEL
8
FRA
10
GBR
10
SWE
10
CZE
12
HUN
11
AUS
-
46 15位 0
1991 ノートン NRV588 JPN
-
AUS
-
USA
-
SPA
-
ITA
-
GER
-
AUT
-
EUR
-
NED
-
FRA
-
GBR
12
RSM
-
CZE
-
VDM
-
MAL
-
4 25位 0
1993 ROC ヤマハ ROC AUS
-
MAL
-
JPN
-
SPA
-
AUT
-
GER
-
NED
-
EUR
-
RSM
-
GBR
14
CZE
-
ITA
-
USA
-
FIM
-
2 37位 0

鈴鹿8時間耐久オートバイレース

チーム ペアライダー 車番 マシン タイヤ 予選順位 予選タイム 決勝順位 周回数
1979 ホンダ・ブリテン アレックス・ジョージ 9 ホンダ D 4 2'20”06 2位 197
1980 ホンダ・ブリテン ロジャー・マーシャル 9 ホンダ・CB900 D 7 2'19”78 6位 196
1981 ホンダ U.K. ジョイ・ダンロップ 9 ホンダ・RS1000 D 3 2'17”42 14位 184

関連項目

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