レイモン・ロッシュとは？わかりやすく解説

レイモン・ロッシュ
グランプリでの経歴
国籍	フランス
活動期間	1978, 1980 - 1989
チーム	ホンダ、ヤマハ、カジバ
レース数	83
チャンピオン	0
優勝回数	0
表彰台回数	10
通算獲得ポイント	265
ポールポジション回数	2
ファステストラップ回数	0
初グランプリ	1978 250cc フランス
最終グランプリ	1989 500cc フランス
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レイモン・ロッシュ（Raymond Roche, 1957年2月21日 - ）は、フランス・オリユール出身の元オートバイレーサーである。

略歴

ロードレース世界選手権（WGP）を始めとして様々なカテゴリーで活躍したライダーで、1981年にはカワサキ・フランスの1000ccモンスターマシンを駆りジャン・ラフォンとのコンビで世界耐久選手権チャンピオンを獲得。

WGPでのベストシーズンは1984年。前年の市販マシンRS500に代えてワークスマシンNSを与えられたこの年は、開幕戦で初めての表彰台である2位を得ると、そのままシーズンを通して好調を維持。第8戦オランダGPでは最終ラップの最終コーナーまでランディ・マモラと激しい首位バトルを見せ、第10戦イギリスGPと第12戦サンマリノGPではポールポジション獲得など活躍。シーズン8回の表彰台に登壇し、エディ・ローソン、マモラに続くランキング3位を獲得した^[1]^[2]。1985年にヤマハのトップチームであるマールボロ・ヤマハ・アゴスチーニへ移籍、ローソンのチームメイトとしてヤマハ・YZR500に1年間乗り、地元フランスGPでは2位表彰台を獲得しランキング7位となる。

1986年、前年に引退した片山敬済から誘いを受け、レーシングチーム・カタヤマ(RTK)へ移籍。ロスマンズカラーのホンダ・NS500だけでなく、スペンサーの欠場により乗り手を失っていたV4エンジン搭載車・NSR500で参戦する機会もあったが、同年の最高位は5位にとどまりランキングは8位であった。1987年にイタリアのカジバへ移籍、緒戦の日本GPで雨の中10位入賞を果たし、カジバにとって貴重なポイント獲得を果たす。カジバには1989年まで在籍したがWGPへの参戦は徐々にスポット参戦となっていき、当時同じグループ傘下にあったドゥカティからファクトリーチームの一員としてスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦カテゴリーを移した。SBKではドゥカティ・851および888で表彰台の常連となり、1990年にはシーズン8勝を挙げワールドスーパーバイクチャンピオンを獲得した^[3]。

引退後はビジネスの世界に身を移し、オリジナルヘルメットのブランドを立ち上げて成功を収めている^[4]。

人物

1983年当時は、テニス好きとして知られていた^[5]。

1985年はグランプリ以外にもイモラ200に出場したが、パドックで片山敬済のメカニック担当・杉原真一に「南アフリカGPのレース、テレビで見たよ」と声をかけられると、「俺の転倒シーンを見たか？俺も見たぜ!」（ロッシュ）と冗談を飛ばしたりする陽気な人物であった^[6]。

レース戦績

ロードレース世界選手権^[1]

凡例

年	クラス	チーム	マシン	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	ポイント	順位
1978	250cc	ヤマハ	TZ250	VEN -	SPA -		FRA 6	ITA 8	NED -	BEL -	SWE -	FIN -	GBR 3	GER 8	CZE 6	YUG -			26	11位
1978	350cc	ヤマハ	TZ350	VEN -		AUT -	FRA 9	ITA -	NED -		SWE -	FIN -	GBR -	GER -	CZE 10	YUG -			3	22位
1980	500cc	ソノート・ヤマハ	YZR500	ITA -	SPA -	FRA 11	NED -	BEL 12	FIN 10	GBR 14	GER -								1	23位
1981	500cc	スズキ	RG500	AUT -	GER 15	ITA 15	FRA -	YUG -	NED -	BEL -	RSM -	GBR -	FIN -	SWE -					0	-
1982	500cc	スズキ	RG500	ARG -	AUT -	FRA -	SPA -	ITA 11	NED 10	BEL -	YUG -	GBR -	SWE -	RSM -	GER -				1	28位
1983	500cc	トタル・ホンダ	RS500	RSA 7	FRA NC	ITA 6	GER 7	SPA NC	AUT NC	YUG -	NED 9	BEL -	GBR -	SWE 8	RSM 7				22	10位
1984	500cc	トタル・ホンダ	NS500	RSA 2	ITA 3	SPA 3	AUT 6	GER 5	FRA NC	YUG 3	NED 2	BEL 3	GBR NC	SWE 2	RSM 2				99	3位
1985	500cc	マールボロ・ヤマハ・アゴスチーニ	YZR500	RSA NC	SPA 5	GER 13	ITA 7	AUT 10	YUG 6	NED NC	BEL 5	FRA 2	GBR 6	SWE 8	RSM 4				50	7位
1986	500cc	ロスマンズ・RTK ホンダ	NS500	SPA 6	ITA NC	GER 7	AUT NC	YUG 7	NED 6					RSM 5					35	8位
1986	500cc	ロスマンズ・RTK ホンダ	NSR500							BEL NC	FRA NC	GBR 6	SWE 5						35	8位
1987	500cc	BASTOS カジバ	GP500	JPN 10	SPA NC	GER NC	ITA 9	AUT NC	YUG 5	NED NC	FRA NC	GBR -	SWE -	CZE NC	RSM NC	POR NC	BRA NC	ARG 5	15	13位
1988	500cc	カジバ	GP500	JPN NC	USA NC	SPA 11	EXP NC	ITA 9	GER -	AUT -	NED -	BEL -	YUG NC	FRA -	GBR NC	SWE 15	CZE NC	BRA -	13	20位
1989	500cc	カジバ	GP500	JPN -	AUS -	USA -	SPA -	ITA DNS	GER -	AUT -	YUG -	NED -	BEL -	FRA NC	GBR -	SWE -	CZE -	BRA -	0	-
1991	500cc	カジバ	GP500	JPN -	AUS -	USA -	SPA -	ITA -	GER -	AUT -	EUR -	NED -	FRA DNS	GBR -	RSM -	CZE -	VDM -	MAL -	0	-

鈴鹿8時間耐久オートバイレース

年	チーム	ペアライダー	車番	マシン	タイヤ	予選順位	予選タイム	決勝順位	周回数
1981	カワサキ・フランス KVAS	ジャン・ラフォン	5	カワサキ・1000J	D	9	2'19”76	3位	196
1983	ホンダ・フランス	ガイ・ベルタン	4	ホンダ・RS850R	M	6	2'25”72	Ret	24
1984	Team HRC	ワイン・ガードナー	6	ホンダ・RS750R	M	PP	2'21”97	Ret	114
1991	佐川急便ドゥカティ・レーシング	ジャンカルロ・ファラッパ（英語版）	6	ドゥカティ・888	M	34	2'19”196	Ret	154

参考文献

泉優二『グランプリ・ライダー』〈ちくま文庫〉筑摩書房、1993年9月22日第1刷発行、ISBN 978-4480027788
泉優二、竹島将『片山敬済の戦い - オランダGPの16ラップ』CBS・ソニー出版、1984年4月21日発行、ISBN 978-4789701358

脚注

[脚注の使い方]

^ ^a ^b Raymond Roche The Official MotoGP Website
^ 『RACERS Volume01』（2009年、三栄書房）ISBN 978-4-7796-0717-2（p.87）
^ Raymond Roche World Superbike statistics at worldsbk.com Archived 2012年11月8日, at the Wayback Machine.
^ 『RACERS Volume.08』（2011年、三栄書房）ISBN 978-4-7796-1154-4（p.93）
^ 『片山敬済の戦い - オランダGPの16ラップ』（p89）より。
^ 『グランプリ・ライダー』（p42）より。

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[motogp-1] Raymond Roche The Official MotoGP Website

[2] 『RACERS Volume01』（2009年、三栄書房）ISBN 978-4-7796-0717-2（p.87）

[3] Raymond Roche World Superbike statistics at worldsbk.com Archived 2012年11月8日, at the Wayback Machine.

[4] 『RACERS Volume.08』（2011年、三栄書房）ISBN 978-4-7796-1154-4（p.93）

[5] 『片山敬済の戦い - オランダGPの16ラップ』（p89）より。

[6] 『グランプリ・ライダー』（p42）より。

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

[6]

表話編歴スーパーバイク世界選手権チャンピオン
1980年代	1988 フレッド・マーケル 1989 フレッド・マーケル
1990年代	1990 レイモン・ロッシュ 1991 ダグ・ポーレン 1992 ダグ・ポーレン 1993 スコット・ラッセル 1994 カール・フォガティ 1995 カール・フォガティ 1996 トロイ・コーサー 1997 ジョン・コシンスキー 1998 カール・フォガティ 1999 カール・フォガティ
2000年代	2000 コーリン・エドワーズ 2001 トロイ・ベイリス 2002 コーリン・エドワーズ 2003 ニール・ホジソン 2004 ジェームス・トスランド 2005 トロイ・コーサー 2006 トロイ・ベイリス 2007 ジェームス・トスランド 2008 トロイ・ベイリス 2009 ベン・スピーズ
2010年代	2010 マックス・ビアッジ 2011 カルロス・チェカ 2012 マックス・ビアッジ 2013 トム・サイクス 2014 シルバン・ギュントーリ 2015 ジョナサン・レイ 2016 ジョナサン・レイ 2017 ジョナサン・レイ 2018 ジョナサン・レイ 2019 ジョナサン・レイ
2020年代	2020 ジョナサン・レイ 2021 トプラク・ラズガットリオーグル 2022 アルバロ・バウティスタ

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