ロック・ザ・カスバ!とは? わかりやすく解説

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ロック・ザ・カスバ!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/21 07:47 UTC 版)

ロック・ザ・カスバ!
Rock the Kasbah
監督 バリー・レヴィンソン
脚本 ミッチ・グレイザー英語版
製作 ジェイコブ・ペチェニック
ビル・ブロック英語版
イーサン・スミス
スティーヴ・ビング英語版
ミッチ・グレイザー
製作総指揮 トム・オーテンバーグ
ピーター・ローソン
サーシャ・シャピロ
アントン・レッシン
ブライアン・グレイザー
トム・フレストン
マーシャ・スウィントン
出演者 ビル・マーレイ
ブルース・ウィリス
ケイト・ハドソン
ゾーイ・デシャネル
ダニー・マクブライド
スコット・カーン
音楽 マーセロ・ザーヴォス
撮影 ショーン・ボビット
編集 アーロン・ヤネス
デヴィッド・モリッツ
製作会社 イマジン・エンターテインメント
QEDインターナショナル英語版
Shangri-La Entertainment
Venture Forth
配給 オープン・ロード・フィルムズ
クロックワークス
公開 2015年10月22日(プレミア上映)
2015年10月23日
2016年7月20日
上映時間 106分[1]
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $15,000,000[2]
興行収入 $3,400,000[3]
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ロック・ザ・カスバ!』(Rock the Kasbah)は、2015年アメリカ合衆国で製作されたコメディ映画。監督をバリー・レヴィンソンが、脚本をミッチ・グレイザー英語版が務めた。出演はビル・マーレイブルース・ウィリスケイト・ハドソンゾーイ・デシャネルリーム・リューバニ英語版スコット・カーンダニー・マクブライド。タイトルはザ・クラッシュの楽曲『ロック・ザ・カスバ』から。

日本では「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2016」の中の一作として2016年7月20日から限定公開された[4]

ストーリー

三流音楽芸能マネージャーのリッチーは米軍の慰問コンサートに参加するため、嫌がる所属歌手ロニーを連れてアフガニスタンの首都カブールへやってきた。そこは未だに紛争が治まらない危険地帯だったが、高額なギャラが出ると聞いたリッチーは有頂天だった。しかし、ロニーがリッチーの荷物を持って行方をくらましたことでコンサートは中止。リッチーは金もパスポートもない状態でカブールに取り残されてしまう。仕方なくリッチーは現地で知り合った傭兵のボンベイの仕事を手伝うことにするが、そこで彼は美しい歌声を持つ現地の少女サリーマに出会うのだった。サリーマは神のために人前で歌を披露したいという夢があった。彼女に才能を感じたリッチーは現地のオーディション番組『アフガン・スター』に彼女を出演させることを思いつくが、厳格なイスラム教の戒律では女性が人前で歌うことは禁じられていた。サリーマを歌わせまいとする現地人の妨害はやがて彼女やリッチーの命を脅かすものにまで発展するが、それでもリッチーはサリーマを番組に出演させるため奔走する。

キャスト

※括弧内は日本語吹替[5]

脚注

  1. ^ ROCK THE KASBAH (15)”. British Board of Film Classification (2016年2月22日). 2016年8月13日閲覧。
  2. ^ Paul Chi (2015年8月29日). “Bill Clinton, McCartney and Springsteen Attend Billy Murray Screening”. Variety. 2016年8月13日閲覧。
  3. ^ Rock the Kasbah (2015)”. Box Office Mojo. 2016年8月13日閲覧。
  4. ^ カリコレ2016”. 新宿シネマカリテ. 2016年8月13日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ ロック・ザ・カスバ!”. 2016年8月12日閲覧。[リンク切れ]

外部リンク


ロック・ザ・カスバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/23 08:15 UTC 版)

ロック・ザ・カスバ
ザ・クラッシュシングル
初出アルバム『コンバット・ロック
B面 ロング・タイム・ジャーク
リリース
規格 7インチ/12インチシングル、CD
録音 1982
ジャンル パンク・ロックロック
時間
レーベル CBS
エピック 北米
作詞・作曲 ザ・クラッシュ[1]
ザ・クラッシュ シングル 年表
ステイ・オア・ゴー
(1982)
ロック・ザ・カスバ
(1982)
ストレイト・トゥ・ヘル
(1982)
ミュージックビデオ
「Rock the Casbah」 - YouTube
テンプレートを表示

ロック・ザ・カスバ」(Rock the Casbah)は、ザ・クラッシュ1982年のアルバム『コンバット・ロック』の収録曲。後にシングル・カットされ、バンドで唯一全米シングルチャートのトップ10にランクイン、ビルボードでは最高位8位となった[2]

曲の由来

一説では、ホメイニ政権下のイランロックが禁止されていたことに影響を受けたという[2]。 「カスバを動かせ」の影響で人民が禁を無視し始めた。王は禁を冒す者を戦闘機で爆撃するよう命ずるが、パイロットは命令を拒否し、コックピットの無線機でロックを聴く。こういった状況を寓話作家が語る。

曲中ではイランを含め、いかなるイスラーム教国の名も出していない。歌詞ではアラビア語ヘブライ語ウルドゥー語北アフリカの用語が使われている。たとえば「シャリーフ」、「ベドウィン」、「シャイフ」、「カーシェール」、「ラーガ」、「ムアッジン」、「ミナレット」そして「カスバ」である[3][4]

ベスト・アルバム『クラッシュ・オン・ブロードウェイ』の解説によると、この曲はバンドのマネージャー、バーニー・ローズが、バンドがアルバムに用意した過度に長い曲に対し、ふざけて「どの曲もこんな、ラーガ(長さと複雑さで有名なインドの音楽様式)のように長くなくちゃいけないのか?」とこぼしたことに端を発する。ストラマーは、後に「王はブギーマンに言った、『ラーガをやめろ』」という行を冒頭に付け加えた。残りの歌詞はすぐ後に続く[5]

この曲は、ドラマーのトッパー・ヒードンが単なるパーカッション奏者を越え、作曲もこなした数少ない曲の1つである[2]。イントロは彼が以前から温めていたピアノフレーズで始まり、曲になる以前、リハーサルの合間に遊びで録音されていたもの。2000年のドキュメンタリー映画『ウェストウェイ・トゥ・ザ・ワールド』で、彼がドラム、ベース、ピアノを演奏したことを明かしている。ヒードンは、単にバンドのために演奏していると思っていたものが、知らずに録音されていたと主張している。レコードのために必要なものはギターとボーカルのパートが残っているのみであった[6]

ミュージック・ビデオ

クラッシュは、数曲で低予算のヴィデオを作ったが、その中で「ロック・ザ・カスバ」の物は特に印象的である。テキサス州オースティンで撮られたこのビデオには、バーニー・ローズ演じるアラブ人と Mark "Frothler" Helfont 演じるハシド派ユダヤ人がアルマジロに追いかけられながら車上で踊る。そして油井の前で演奏するクラッシュの映像が織り込まれる。ヴィデオのユーモラスな演出は曲調にあっており、アラブ人とユダヤ人のおどけた様子からは、イスラエルとアラブの良好な関係への願いがうかがえる[2]

このビデオに登場するのは初期ドラマーのテリー・チャイムズ。ヒードンは曲の発売前に麻薬中毒でバンドを去っている[2]。ヒードンは「自分の場所で自分の曲を他人が演っている」のを見るのが苦痛であると漏らした。そして、深い鬱状態と薬物依存の悪循環へと陥っていく。

シングル

アメリカ盤シングルでは、アルバムのものと異なるミックスが行われている[2]。シングル版ではベースの音がよりはっきりしている。そして3コーラス目の終りの「jive」はデジタル・ディレイ処理で数秒間持続する。このシングルヴァージョンがヴィデオで使われている。

数度のシングルリリースの度に使われたカップリング曲「ムスタファ・ダンス」は、この曲のインストルメンタル・リミックスである。

発売されたシングル

シングルはジャケット、規格、カップリング曲を変えて何度も再発売された(下表参照)[7]

カップリング曲 規格 レーベル 注記
1982 ロック・ザ・カスバ 45回転7インチ Epic 34-03245 カナダ/ アメリカ合衆国 プロモーション
1982 ムスタファ・ダンス 45回転12インチ CBS 07.5P-191 日本 -
1982 ムスタファ・ダンス 45回転7インチ Epic 49-03144 アメリカ合衆国 -
1982 ムスタファ・ダンス 45回転12インチ Epic 49-03144 カナダ -
1982 ムスタファ・ダンス 45回転7インチ CBS A112479 イギリス ピクチャー・ディスク
1982 レッド・エンジェル・ドラグネット 45回転7インチ Epic 34-03245 カナダ -
1982 ロング・タイム・ジャーク 45回転7インチ Epic 34-03245 アメリカ合衆国 青いダイカット・スリーヴ
1982 ムスタファ・ダンス 45回転12インチ CBS A 13-2479 イギリス -
1982 ロング・タイム・ジャーク 45回転7インチ Epic 15-05540 アメリカ合衆国 -
1991 ムスタファ・ダンス 45回転7インチ Columbia 656814-7 イギリス 再発売
1991
  1. ムスタファ・ダンス
  2. マグニフィセント・ダンス
45回転12インチ Columbia 656814-6 イギリス -
1991
  1. ムスタファ・ダンス
  2. マグニフィセント・ダンス
CD Columbia 656814-2 イギリス -

政治的影響

この曲は湾岸戦争で米軍の非公式テーマソングとなった。これは曲中の「ミナレットを爆撃しろ」という行が影響を与えている[2]。開戦時にAFNで最初に流された曲でもある。これはバンドの反戦的な立場に対して皮肉的なエピソードである。 ジャーナリストのヘスース・アリアスは「ストラマーは米軍が爆弾に "Rock the Casbah" と記していたというニュースを見て『まさか、俺の曲がアメリカ軍の死のシンボルになるなんて』と涙した。」と語った[8]

2006年に、保守的な「ナショナル・レヴュー」が発表した「保守的ロック曲」50曲の20位に選ばれた。湾岸戦争中の頻繁なリクエストを受けてのことである[9]。湾岸戦争時の人気にもかかわらず、あるいはそのせいで「9.11以降クリア・チャンネルで不適切指定された楽曲リスト」の一曲に選出された[10]

順位

チャート 最高順位 日付
全英シングルチャート 30 1982
ビルボード・ホット100 8 1982
全英シングルチャート 15 1991
アイルランドシングルチャート 10 1991年4月

脚注

  1. ^ トッパー・ヒードンがメインのピアノリフを書いたと言われているが、バンド名でクレジットされている
  2. ^ a b c d e f g Rock the Casbah by The Clash Songfacts” (PHP). Songfacts. 2008年1月20日閲覧。
  3. ^ Rock the Casbah”. Combat Rock Lyrics. londonsburning.org. 2008年1月20日閲覧。
  4. ^ THE CLASH - ROCK THE CASBAH LYRICS” (NSF). sing365.com. 2008年1月20日閲覧。
  5. ^ ザ・クラッシュ『クラッシュ・オン・ブロードウェイ』(CD)エピック、ニューヨーク。 
  6. ^ ドン・レッツ;リック・エルグッド、ジョー・ストラマーミック・ジョーンズポール・シムノントッパー・ヒードンテリー・チャイムズザ・クラッシュ『ウェストウェイ・トゥ・ザ・ワールド』(ドキュメンタリー)ソニー・ミュージックエンタテインメント; ドリスモ; アップタウン・フィルムズ、ニューヨーク。ISBN 0738900826 
  7. ^ Rock the Casbah / Mustapha Dance by The Clash : Reviews and Ratings - Rate Your Music”. rateyourmusic.com. 2007年12月27日閲覧。
  8. ^ 『ロンドン・コーリング/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(DVD)東北新社、該当時間: 1:37:45 - 1:38:16。 
  9. ^ ジョン・J・ミラー (2006年5月26日). “John J. Miller on Music on National Review Online”. Rockin' the Right ? The 50 greatest conservative rock songs.. ナショナル・レヴュー・オンライン. 2006年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月20日閲覧。 “20. “Rock the Casbah,” by The Clash.
    After 9/11, American radio stations were urged not to play this 1982 song, one of the biggest hits by a seminal punk band, because it was seen as too provocative. Meanwhile, British Forces Broadcasting Service (the radio station for British troops serving in Iraq) has said that this is one of its most requested tunes.”
  10. ^ Songs with Questionable Lyrics”. hitsdailydouble.com. 2008年1月20日閲覧。 “The Clash "Rock the Casbah"”

参考文献

  • パット・ギルバート (2005) [2004]. Passion Is a Fashion: The Real Story of The Clash (第4版 ed.). ロンドン: オーラム・プレス. ISBN 1845131134 
  • マーカス・グレイ (2005) [1995]. The Clash: Return of the Last Gang in Town (改訂第5版 ed.). ロンドン: ヘルター・スケルター. ISBN 1905139101 
  • ジョニー・グリーン; ゲイリー・ベーカー (2003) [1997]. A Riot of Our Own: Night and Day with The Clash (第3版 ed.). ロンドン: オリオン. ISBN 0752858432 
  • ボブ・グルーエン; クリス・セールウィクズ (2004) [2001]. ザ・クラッシュ (第3版 ed.). ロンドン: オムニバス. ISBN 1903399343 
  • クリス・ニーズ (2005-01-25). Joe Strummer and the Legend of the Clash. ロンドン: プレクサス. ISBN 085965348X 
  • キース・トッピング (2004) [2003]. ザ・コンプリート・クラッシュ (第2版 ed.). リッチモンド: レイノルズ&ハーン. ISBN 1903111706 

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