レディの実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/07 16:03 UTC 版)
まずはじめに自然発生説を否定する実験を行なったのは、17世紀イタリアのフランチェスコ・レディであった。彼の実験は、科学の基礎である対照実験の概念をもたらしたという点で画期的なものであった。 2つのビンの中に魚の死体を入れる。 一方のビンはふたをせず、もう一方のビンは布(目の細かいガーゼ)で覆ってふたをする。 そのまま数日間放置する。 結果、ふたをしなかったビンにはウジがわくが、ふたをしたビンにはウジはわかなかった。 これは、ガーゼによってハエが肉に卵を産み付けられないようにすることで、ハエがたからない肉片にはウジが自然発生しない、と言うことを証明したものであった。ただし、あくまでウジやハエに関する自然発生だけを否定したのであり、彼自身は「生命は卵から生じる」「寄生虫は自然発生する」としていた。 しかし、このような方法で自然発生説を否定することが可能であることに道を開き、安易に自然発生説を肯定することはなされなくなった点では、大きな前進であるとされ、これ以降、大型生物についての自然発生論は下火となった。
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レディの実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:05 UTC 版)
17世紀、患者の患部にしばしばウジがわき、医師を困らせていたが、イタリアの外科医フランチェスコ・レディは、医療現場での体験をもとに、ウジはハエが寄ってきた時のみに発生していると考えて、1665年にウジは卵によって生まれ、物質(無生物)からは発生しないことを証明するために以下の実験を行った。 2つのビンの中に魚を入れる。 一方のビンにはふたをせず、もう一方は布で覆ってふたをする。 そのまま数日間放置する。 結果、ふたをしなかったビンにはウジがわくが、ふたをしたビンにはわかなかった。 レディはこれによって、ハエのたからない魚にはウジが発生しないことを証明した。もっとも、彼が証明しようとしたことは「ウジはハエが卵を生むことによって生まれている」ということであって、生命の起源については単純に「生命というのは卵から生じる」と考えていたともされる。また、寄生虫については自然発生するとしていた。 それを別として、レディの実験が画期的であったところは、「フタをしたビン」と「しなかったビン」という、異なる条件を2つ用意したことにある。この方法は対照実験と呼ばれ、本実験と対照実験の中で違いを見つけていくことは、科学的方法に基づいたあらゆる実験の基礎とされ、現在でも応用がなされている。
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