リムスキー=コルサコフ
ロシアの作曲家。「管弦楽法の大家」として知られるように、色彩的で描写的な管弦楽法は、ロシア内外の近代作曲家たちに多大な影響を与えた。
軍人の家系に生まれ、幼少から音楽に親しんだ。サンクト・ペテルブルグの海軍兵学校に在学中、17歳の時に「力強い一団」の最年少のメンバーになる。海軍軍人としての職務の傍ら、歌曲や管弦楽曲などを発表してゆく。
71年にペテルブルグ音楽院の教授に迎えられ、作曲と管弦楽法のクラスを受け持つ(門下からは、グラズノフやストラヴィンスキー、プロコフィエフなど、多くの著名な作曲家が輩出される)。音楽院での最初の年月には、古典派をモデルとする室内楽曲やピアノ曲を書き続け、これまで疎かにしてきた伝統的な作曲技法を習得する。74年に軍務を退いて軍楽隊の監督に就き、指揮活動も開始。またロシア民謡の採集・編曲、グリンカのオペラの編集・出版などの仕事は、グリンカの和声法や楽器法を模範としたオペラ《五月の夜》や《ロシアの主題による弦楽四重奏曲》(79年)など、創作にも影響を及ぼす。
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