ラ・フォル・ジュルネとは? わかりやすく解説

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ラ・フォル・ジュルネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/04 11:37 UTC 版)

2017年2月のラ・フォル・ジュルネの様子

ラ・フォル・ジュルネフランス語: La Folle Journée, 略してLFJ)は、フランスナントで年に一度開催されるフランス最大級のクラシック音楽の祭典。日本ではそのまま訳して「熱狂の日」音楽祭とも呼ばれる。

1995年に創設され、創設者であるルネ・マルタンフランス語版が芸術監督を務めている。

名前の由来

「ラ・フォル・ジュルネ」の名称は、フランスの劇作家ボーマルシェの戯曲「フィガロの結婚」の正式名称である『狂おしき一日、あるいはフィガロの結婚』(La Folle journée, ou le Mariage de Figaro)にちなむ。1784年に発表されたこの戯曲が当時の世間にとって革命的な作品であったことから、マルタンは、従来のクラシック・コンサートに対する人々の価値観を転換することを目標とするこの音楽祭の名に採用したという。また、戯曲を元にモーツァルトによってオペラ化された「フィガロの結婚」は、最初のラ・フォル・ジュルネ音楽祭のプログラムでも取り上げられた。

概要

毎年1月下旬から2月上旬頃にかけての5日間、会場となるナント国際会議場フランス語版(シテ・デ・コングレ)にある8つのホールで朝9時から夜11時までの間、数多くの短時間コンサートが一斉に開催される。年ごとに音楽祭のテーマやジャンルが指定され、世界中から一流の音楽家を迎えて行われる。「一流の演奏を低料金で提供することによって、明日のクラシック音楽を支える新しい聴衆を開拓したい[1]」とのマルタンの思いから、それぞれのコンサート1回の入場料は5~22ユーロとやや低廉な設定であり、クラシック初心者でも気軽に音楽祭を楽しめるようになっている。

コンサート・チケットの価格を安く抑えつつも、国際的に名声のある音楽家を次々と招くことができるのは、多数の一般投資家たちの尽力によるものである。また、周辺の公共交通機関もチケット購入者向けのシャトル便を出したり、割安な鉄道回数券を発売するなどしている。

1995年に赤字運営で始まり、8年経った2003年にようやく黒字に転換。その後は予想以上の発展を遂げた。1995年当時、180人の演奏者による35公演で観客動員数が2万5,000人だったのに対し、2006年には1,800人の演奏者を迎えて250公演が催され、11万2,000人の観客を呼び込むまでになった。

また、2002年からはラ・フォル・ジュルネの開催される前の週に、シテ・デ・コングレの周辺でもコンサートが行われるようになった。

こうしたナントでの音楽祭の成功を受けて、ポルトガルリスボン2000年2006年)、スペインビルバオ2002年~)、日本東京2005年~)、金沢2008年2016年)、新潟2010年~2017年)、大津2010年~2017年)、鳥栖2011年2013年)、ブラジルリオデジャネイロ2007年~)、ポーランドワルシャワ2010年)など、世界各地で「ラ・フォル・ジュルネ」の名を冠した音楽祭が行われている。

各年のテーマ

脚注

出典

関連項目

外部リンク


ラ・フォル・ジュルネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/13 16:24 UTC 版)

風と緑の楽都音楽祭」の記事における「ラ・フォル・ジュルネ」の解説

2008年から2016年までは「ラ・フォル・ジュルネ金沢」が開催されていた。ラ・フォル・ジュルネは1995年フランスナント始まった音楽祭で、各地演奏会開催し、街をクラシック一色にする、という趣旨である。2005年からは東京でも開催されるようになり、2008年から金沢でも開催された。 しかし運営方針めぐって内部対立があり、実行委員会側が名称を変更して出直したのが「風と緑の楽都音楽祭」である。

※この「ラ・フォル・ジュルネ」の解説は、「風と緑の楽都音楽祭」の解説の一部です。
「ラ・フォル・ジュルネ」を含む「風と緑の楽都音楽祭」の記事については、「風と緑の楽都音楽祭」の概要を参照ください。

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