ラスプーチン暗殺に関する訴訟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 18:43 UTC 版)
「フェリックス・ユスポフ」の記事における「ラスプーチン暗殺に関する訴訟」の解説
1928年にユスポフはラスプーチン暗殺の詳細を記した回顧録を出版するが、ラスプーチンの娘マリア・ラスプーチナは、ユスポフとドミトリーに対して80万ドルの損害賠償を求めて訴訟を起こした。マリアは「二人は殺人者であり、まともな人間ならば彼らが父を残忍なやり方で殺したことを知って驚愕するだろう」と主張した。しかし、フランスの裁判所は「事件はロシアで起きた政治的殺人であり、フランス司法の権限は及ばない」としてマリアの訴えを棄却した。 1932年にロマノフ朝とラスプーチン暗殺を描いた映画『怪僧ラスプーチン』が公開されると、ユスポフは名誉棄損で制作会社MGMを訴えた。映画ではラスプーチンに籠絡されて強姦被害を受ける「ナターシャ公妃」が登場するが、ユスポフは「ナターシャ公妃はイリナをイメージしている」として損害賠償を要求した。ユスポフはパトリック・ヘイスティングス(英語版)を弁護士として雇い、1934年に25,000ドルの賠償金を得た。これ以降、アメリカの映画では実在する人物をモデルにした際に一定の配慮がなされるようになった。 1965年にはCBSが放送した番組が、「ラスプーチン暗殺に関するエピソードが事実に基いていない」という理由でCBSに対して訴訟を起こしている。両者は和解に至らず高等裁判所まで上告されたが、最終的にはCBSが勝訴している。
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