ライトノベルとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 15:00 UTC 版)
「リプレイ (TRPG)」の記事における「ライトノベルとの関係」の解説
上述されているように、日本においてはリプレイはテーブルトークRPGの関連製品であると同時にライトノベルの一種としても扱われている。商業出版されたリプレイには、ライトノベルのレーベルにより文庫サイズで出されているものもある。 これは、ライトノベルというジャンルの黎明期において、牽引役になったのがスレイヤーズなどをはじめとする「ゲーム的冒険ファンタジー小説」であり、さらにそれらに影響を与えたものが、テーブルトークRPGを原作としたジュブナイル小説(ドラゴンランス、小説版ロードス島戦記など)だったためである。 当時は冒険ファンタジーというものがまだ珍しかった時代でもあったため、それを扱っていた黎明期のライトノベルとテーブルトークRPGは近似ジャンルを扱う兄弟同士のような関係にあった。そのため、「テーブルトークRPGのプレイの記録」という非常にマニアックな書籍であっても、ライトノベルというレーベルの場を借りることで、全国の書店に流通させることができたのである。 この結果、ライトノベルの読者層がリプレイからテーブルトークRPGの世界に入っていき、1990年代前半の日本のテーブルトークRPGブームが起こったといえるだろう。 ライトノベルの主流がテーブルトークRPG的なジャンルから離れていった現在でも、出版形態としてのテーブルトークRPGとライトノベルの関係は(当時ほど蜜月ではないとしても)友好的なものとして続いている。 その関係から、リプレイだけでなくテーブルトークRPGのルールブックやサプリメントなどもライトノベルのレーベルを持つ出版社から出されているものも多い(富士見書房、エンターブレインなど)。 リプレイがライトノベルのレーベルで出続けていることで「テーブルトークRPGはやらないが、リプレイは読んでいる」という読者層が生み出されたのも1つの特徴である。この読者層のおかげでリプレイはライトノベルのレーベルの中でもそれなりの立ち位置を有することができているようで、テーブルトークRPGのルールブック関係の出版が減退した「テーブルトークRPG冬の時代」(1990年代後半)でさえ、リプレイの出版はテーブルトークRPG市場とは切り離された形で、ライトノベル市場で継続して行われていた。
※この「ライトノベルとの関係」の解説は、「リプレイ (TRPG)」の解説の一部です。
「ライトノベルとの関係」を含む「リプレイ (TRPG)」の記事については、「リプレイ (TRPG)」の概要を参照ください。
- ライトノベルとの関係のページへのリンク