ユーロシティ・インターシティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/04 19:04 UTC 版)
「ゴッタルド (列車)」の記事における「ユーロシティ・インターシティ」の解説
1980年に国際列車の新たな種別として国際インターシティ(IC)が登場した際には、ティチアーノ(ハンブルク - バーゼル - ミラノ)、メトロポリターノ(フランクフルト・アム・マイン - ジェノヴァ)といったゴッタルドトンネルを通過する列車がインターシティとなった。しかしこれらはいずれもチューリッヒを経由しておらず、チューリッヒとミラノを結んでいたのはTEEゴッタルドのほか4往復の急行列車のみであった。 しかし1987年5月31日のユーロシティ(EC)発足の際には、ゴッタルドトンエルを経由するシュトットガルト(西ドイツ) - チューリッヒ - ミラノの系統に以下の3往復半のユーロシティが新設された。 列車番号列車名運行区間EC 53/56 ロッシーニRossini シャフハウゼン → チューリッヒ → ミラノ ミラノ → チューリッヒ EC 83/82 ヘルマン・ヘッセHermann Hesse シュトットガルト → チューリッヒ → ミラノ キアッソ(Chiasso) → チューリッヒ → シュトットガルト EC 85/84 バルバロッサBarbarossa シュトットガルト - チューリッヒ - ミラノ EC 87 シュヴァーベンラントSchwabenland シュトットガルト → チューリッヒ → キアッソ なおシュヴァーベンラントの北行(EC 86)はチューリッヒ発シュトットガルト行でありゴッタルドトンネルを越えない。 このほか、チューリッヒ - キアッソ間のスイス国内列車(停車駅、所要時間はユーロシティと同じ)と合わせると、同区間は2時間間隔の等間隔ダイヤとなった。 1988年9月25日にはTEEゴッタルドが、停車駅やダイヤは全く同じままで車両のみを二等車を含むRABe EC型電車に取り替え、種別をユーロシティに変更した。 1989年5月28日には、南行のゴッタルドはヴィンタートゥール発となった。またこのとき同型の電車を利用したユーロシティ「マンゾーニ(Manzoni)」(チューリッヒ発ミラノ行とミラノ発ヴィンタートゥール行)が新設された。マンゾーニの停車駅はゴッタルドと同じであり、他の客車ユーロシティと比べると停車駅は少なく、所要時間は短かった。 1990年夏ダイヤ改正(5月27日)ではゴッタルド、マンゾーニ以外のチューリッヒ - ミラノ系統のユーロシティがインターシティに格下げされた。1991年夏改正(6月2日)では南行のゴッタルドの始発駅(および北行マンゾーニの終着駅)はチューリッヒ空港駅となった。またチューリッヒ(中央駅) - ミラノ - ローマ間のユーロシティ「ラファエロ(Raffaello)」が新設された。1992年冬ダイヤ改正(9月27日)でマンゾーニは廃止されたが、1993年夏改正(5月23日)にはティチーノがチューリッヒ - ミラノ間の客車ユーロシティとして復活した。 1994年7月22日、チューリッヒ行のゴッタルド(EC 58)がファイド(Faido, ゴッタルド峠の南側)近くで脱線事故を起こした。この事故の影響で、同年8月8日からゴッタルドは客車列車に置き換えられた。客車化による速度低下とキアッソでの機関車交換のため、チューリッヒ - ミラノ間の所要時間は26分延びて4時間28分となった。 1995年夏ダイヤ改正(5月29日)で、ゴッタルドとティチーノはインターシティに種別を変更した。ゴッタルドの停車駅は他のインターシティと同様のものになった。南行のゴッタルドの始発はドイツのシュトットガルトとなった。このときチューリッヒ - ミラノ間でユーロシティとして残ったものはラファエロ(チューリッヒ - ローマ)のみである。この区間ではインターシティ(ECラファエロを含む)が2時間間隔で運転されており、アルト・ゴルダウ駅でのバーゼル - ミラノ系統のIC, ECとの乗り継ぎを含めれば同区間は1時間間隔の等間隔ダイヤとなっていた。
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