ユナイテッド航空173便燃料切れ墜落事故
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「クルー・リソース・マネジメント」の記事における「ユナイテッド航空173便燃料切れ墜落事故」の解説
1978年に起きたユナイテッド航空173便燃料切れ墜落事故は、着陸に向けアプローチしていた際ランディングギアに異常が発生したことが発端である。機長は問題に対処するためにホールディングパターン(待機旋回)に入ることを決めた。機長はまる1時間ランディングギアの問題にかかりきりで、燃料が減っているという副操縦士と航空機関士が伝えた情報を再三無視し、エンジンがフレームアウトして初めてその絶体絶命の状況に気がついた。同機は滑走路から9.7km手前の森に不時着し、189名のうち乗員2名と乗客8名が死亡した。NTSBは事故調査報告書で次のように勧告した。 全ての航空会社の安全監査員に対し、担当する運行乗務員らにフライトデッキ・リソース・マネジメントの原則が、特に機長には全員参加型マネジメント、他のコクピット乗務員には自己主張トレーニングの意義に強調を置きながら、徹底されていることを確認するよう告示を行う。(Class II, Priority Action) (X-79-17) この勧告を書いたのはNTSBの航空安全調査官で航空心理学者のアラン・ディール博士である。調査を任命されたディールは、この事故がイースタン航空401便墜落事故やテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故などと類似していることに注目した。ディールはNASAのエイムズ研究センターなどで行われていた研究を知っていて、当時まだ開発途上であったCRM訓練の概念がヒューマンエラーの可能性を減らせるだろうと確信していた。
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