メタ重亜硫酸ナトリウムとは? わかりやすく解説

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ピロ亜硫酸ナトリウム

(メタ重亜硫酸ナトリウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/12 19:47 UTC 版)

ピロ亜硫酸ナトリウム
Sodium metabisulfite
Structure of sodium metabisulfite
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.028.794
EC番号
  • 231-673-0
E番号 E223 (防腐剤)
KEGG
PubChem CID
RTECS number
  • UX8225000
UNII
国連/北米番号 1759 (SODIUM METABISULFITE)
CompTox Dashboard (EPA)
性質
Na2S2O5
モル質量 190.107 g/mol
外観 白色から黄色の粉末
匂い かすかに二酸化硫黄
密度 1.48 g/cm3
融点 170 °C (338 °F; 443 K) 150 °Cで分解が始まる
  • 45.1 g/100mL (0 °C)
  • 65.3 g/100mL (20 °C)
  • 81.7 g100 mL (100 °C)
溶解度 グリセロールによく溶ける。エタノールにわずかに溶ける。
危険性
GHS表示:
Danger
H302, H318
P264, P270, P280, P301+P312, P305+P351+P338, P310, P330, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 2: Intense or continued but not chronic exposure could cause temporary incapacitation or possible residual injury. E.g. chloroformFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 1: Normally stable, but can become unstable at elevated temperatures and pressures. E.g. calciumSpecial hazards (white): no code
2
0
1
NIOSH(米国の健康曝露限度):
PEL
None[1]
REL
TWA 5 mg/m3[1]
IDLH
N.D.[1]
安全データシート (SDS) Mallinckrodt MSDS
関連する物質
その他の
陰イオン
亜硫酸ナトリウム
亜硫酸水素ナトリウム
その他の
陽イオン
ピロ亜硫酸カリウム
関連物質 亜ジチオン酸ナトリウム
チオ硫酸ナトリウム
硫酸ナトリウム
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
N verify (what is  N ?)

ピロ亜硫酸ナトリウム(ピロありゅうさんナトリウム、: sodium metabisulfite)は、化学式Na2S2O5で表される無機化合物二亜硫酸ナトリウムメタ重亜硫酸ナトリウムとも呼ばれる。還元性があり、食品用漂白剤ワイン酸化防止剤化粧品原料などに使用される[2]。アレルギーを起こすことがある[3]

性質

亜硫酸水素ナトリウム脱水反応、または亜硫酸ナトリウム二酸化硫黄を加えることにより生成する。

加水分解により亜硫酸水素ナトリウムを生じる。

加熱による分解では亜硫酸ナトリウムと二酸化硫黄を生じる。

用途

他の亜硫酸塩と同様にかんぴょうコンニャク干しブドウ以外の乾燥果実、煮豆などの漂白に用いられる。ワインには酸化防止剤として添加される。食品用途以外ではヘアカラーリング剤の酸化防止剤、サリチル酸製剤等の変色防止剤、各種化粧品原料として使用される[2]

アナフィラキシーをきたした場合の治療薬である、すべてのアドレナリン製剤(エピペンなど)にも含まれているが、ピロ亜硫酸ナトリウムによるアナフィラキシー時の使用は、利益の方が上回ると考えられる[4]

安全性

ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)は1131~2480mg/kgのデータがある[2]。皮膚や目、呼吸器に対する刺激性があり、摂取により喘息やアレルギー反応を起こすことがある[2]。水生生物に対する毒性がある[5]還元剤であり、酸化剤強酸と反応する。

接触アレルギーでは、183名の5.5%の人にピロ亜硫酸ナトリウムの陽性反応があり、ほとんどの場合、亜硫酸ナトリウムにも反応を示すため、アレルギーが判明した場合これらを含めた亜硫酸ナトリウム全体を避けることを医師は告げる必要がある[3]

出典

  1. ^ a b c NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0566
  2. ^ a b c d 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
  3. ^ a b Oliphant T, Mitra A, Wilkinson M. (2012-3). “Contact allergy to sodium sulfite and its relationship to sodium metabisulfite”. Contact dermatitis 66 (3): 128–130. doi:10.1111/j.1600-0536.2011.02029.x. PMID 22320666. 
  4. ^ Vally H, Misso NL. (2012). “Adverse reactions to the sulphite additives”. Gastroenterology and hepatology from bed to bench 5 (1): 16–23. PMC 4017440. PMID 24834193. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4017440/. 
  5. ^ 国際化学物質安全性カード 二亜硫酸ナトリウム ICSC番号:1461 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所, https://chemicalsafety.ilo.org/dyn/icsc/showcard.display?p_card_id=1461&p_version=2&p_lang=ja 

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