ムガベ退陣を巡る混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 23:39 UTC 版)
「2017年ジンバブエクーデター」の記事における「ムガベ退陣を巡る混乱」の解説
11月16日にはカトリック司祭が仲介に入り、事態収拾に向けムガベの退陣が話し合われたものの本人は2018年大統領選挙前の辞任を拒否した。南アフリカ政府もノシビウェ・マピサヌカクラ(英語版)国防大臣とボンガニ・ボンゴ国家治安大臣の二人を特使として派遣し、ムガベやチウェンガを交えて大統領府にて会談を行い、その様子は国営放送ZBCや政府系日刊紙ヘラルドによって写真を交えて報じられた。会談の中ではチウェンガが第1副大統領を解任されたムナンガグワへの権限委譲を求めたものの、ムガベは抵抗した。また16日にムナンガグワがジンバブエに帰国した。 11月17日、ムガベが大学の卒業式に参加し、国防軍に自宅軟禁下に置かれてから初めて公の場に登場した。また同日、国防軍は国営テレビ放送を通じて、「大統領周辺の犯罪者を除去する作戦で重要な進展があった」として、何人かの関係者を拘束したことを明らかにした。また、ムガベに対しての協議については、「できるだけ速やかに国民に通知する」と話した。 11月18日には国防軍と連携している退役軍人団体が主催する、ムガベ退陣を求める集会が首都ハラレで行われ、数万人が参加した。11月21日には議会において、不信任決議案を提出するのではないかとみられていた。 11月19日にZANU-PFはムガベを党首から解任し、ムナンガグワを後継とした。しかし、11月19日の夜には「ムガベが大統領の辞任に合意した」という情報が入ったものの、ムガベは11月19日に演説を国営のテレビを通じて行い、この中で、「党大会が数週間後に予定されており、私はその党大会を主宰する」と話したうえで、このまま大統領にとどまることを明らかにした。ZANU-PFは11月20日の正午までにムガベが大統領を辞任しない場合には弾劾の手続きに入ると通告し、21日に召集される見通しのジンバブエ議会で大統領の不信任決議案が提出された場合、可決されることは確実な情勢となっていた。
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