ミサイルの発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 03:17 UTC 版)
第二次世界大戦後、戦闘機はプロペラ機からジェット機へとその姿を変える。これに伴い、ジェットエンジンを搭載する戦闘機の高速化が進められた。ジェット戦闘機は従来のプロペラ戦闘機と比較して、旋回性能や低速域からの加速性能、スロットル・レスポンスで大きく劣るが、速度性能は飛躍的に向上し、実用化から10年も経たないうちに超音速域にまで達し、大いに持て囃された。 一方で電子機器の発達に伴って、戦闘機の搭載する武装にも変化が訪れる。それまで、航空機関砲と無誘導の爆弾のみであった航空機の武装に、空対空ミサイルが新たに開発されたのである。初めての実用的な空対空ミサイル「サイドワインダー」が1940年代末より開発が始まったが、このミサイルはそれまで機関砲のみであった空中戦に、大きな変化をもたらすと期待された。当時のサイドワインダーは技術的に未熟であったため、目標の後方のみからしか攻撃を行う事が出来なかったが、赤外線による誘導能力を有していたため、無誘導の兵器であるロケット弾や機関砲に比べて遥かに優れた兵器と考えられた。そして運動性においてプロペラ戦闘機に大きく劣るジェット戦闘機においては、武装として必然の選択と考えられた。
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