建材・カムフラージュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 09:12 UTC 版)
第一次世界大戦以前の多くの永久要塞は石・煉瓦が用いられており、近代以前の築城同様に多くの施設が地上もしくは半地下式であった。しかし、第一次世界大戦以降、航空機や長距離・大口径砲の発達は要塞を次第に地下化させ、第二次世界大戦当時の要塞の多くは地下式でコンクリートと鉄骨鉄筋を用いた砲爆撃に耐えられるものとまであった。 地下化は爆弾・ミサイルの発達によって加速化され、山岳地帯の岩盤をくり貫いたトンネル内に施設を構築するケースも現れてきた。 永久要塞は襲来してきた敵に対して防衛戦を展開するため、敵側に正確な存在を確認される事は致命的である。このため、平時においては設備の隠蔽が必要であった(ドイツのジークフリート線・大西洋要塞線の様に政治的なデモンストレーションとして存在を誇示する場合もあった)。永久要塞は要衝の周辺に築かれる事が多いため、永久要塞のカムフラージュは厳重を極めた。砲台・観測所等は植物(ギンネムなど)・網・擬装民家などで隠蔽する事が多い。 また、一般に日本を含め各国は法律で永久要塞周辺を一般人・外国人の立ち入り禁止地帯とし、写真撮影やスケッチ等も不可能とした。こうした禁止に対する違反者は厳重に処罰するケースが多い。また、地図では要塞地帯は空白になっていたり、擬装された地形が描かれている場合もあった。
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