マフィア内部抗争
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「サルヴァトーレ・ロ・ピッコロ」の記事における「マフィア内部抗争」の解説
プロベンツァーノが逮捕されてから2ヵ月後の2006年6月20日、当局はパレルモにいるマフィアの有力なメンバーらに対し52件の逮捕状を出した(ゴータ作戦)。その結果、アントニオ・ロトロそして彼の片腕でありサルヴァトーレ・リイナとプロベンツァーノの個人的医者でもあるアントニオ・チーナ、ヘロイン精製所の幹部である建築業者のフランネスコ・ボヌラと同じく建築業者のジェランド・アルベルティらが逮捕された。捜査の結果によると、ロトロらはマフィア内部に一種の連合体を結成していたことが判明した。それによると、4人の一族により13のファミリーが統括されており、彼らが、メンバー全員が投獄されているマフィア最高委員会(Mafia Commission)に成り代わりパレルモを共同統治していた。また、調査の結果、ロ・ピッコロのマフィア内でのポジションが微妙なものであると判明した。 ロ・ピッコロとロトロとの衝突はパレルモへ戻る事を許されたインゼリッロ・ファミリーがパレルモでの利権を要求した事により険悪化していた。その原因は、かってインゼリッロ・ファミリーのボスであるサルヴァトーレ・インゼリッロの親族が、1980年代に起きた第二次マフィア戦争の折、コルレオーネシらにより殺害され、抗争後、インゼリッロのメンバーらはアメリカに逃亡していたからである。その当時、ロトロはインゼリッロ・ファミリーと敵対していたマフィアの1人であった。この事から、ロ・ピッコロがインゼリッロ・ファミリーがパレルモに戻るのを許可した時、ロトロは彼らの復讐を恐れて復帰することに強く反対していた。 ロトロらが逮捕された事により、マフィア同士の抗争は終結したと言われている。ロトロはプロベンツァーノが逮捕される以前に、ロ・ピッコロと息子サンドロに対し死刑宣告を出しており、2人を抹殺する為に、彼らの体を溶かすための大量の酸を用意していた。だが、ロトロ、チーナそしてボヌラらが逮捕されたことにより、ロ・ピッコロはパレルモでの支配権を手に入れた。
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