ベル モデル 205
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 01:01 UTC 版)
「UH-1 (航空機)」の記事における「ベル モデル 205」の解説
UH-1D スリック M23サブシステム搭載のUH-1D ベル 204シリーズの運用実績はおおむね好評であったものの、モデル 204Bにおいてもなお、収容力の不足が指摘されていた。このことから、モデル 204Bをもとに胴体を40cm延長するなどの改設計を施した発展型として、ベル社が開発したものがモデル 205であった。 これは1960年に米陸軍に対して提示され、同年7月、試作機としてYUH-1D 7機を生産する契約が締結された。モデル 205は1961年8月16日に初飛行し、1963年8月より、UH-1Dとして米陸軍での運用を開始した。UH-1Dは、UH-1B後期生産型やUH-1Cと同じく、エンジンとしてはT53-L-11を搭載しており、兵員なら12-14名、貨物なら1,800kg(4,000lbs)を搭載することができた。アメリカ陸軍は、合計で2,008機のUH-1Dを調達した。 また、ベル社はさらに、モデル 205をもとにして、エンジンを新型で強力なT53-L-13(出力 1,044kW/1,400shp)に換装したモデル 205A-1を開発しており、これはUH-1Hとして、1967年9月より生産に入った。アメリカ陸軍は合計で3,573機のUH-1Hを調達し、さらに海外向けに1,372機が生産された。また、海外でのライセンス生産も行なわれている。 UH-1Bなどのベル 204シリーズがガンシップ用途に充当されたのに対して、これらのベル 205シリーズは、主としてスリック用途に充当された。205シリーズでは、ドアガンとしてはM23サブシステムが使われることが多かった。 また、空軍向けの軍用救難ヘリとしてHH-1Hは1971年-1973年に30機がデリバリーされ、HH-43に代わる基地救難機として配備された。
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