プロテイン‐ホスファターゼ【protein phosphatase】
プロテインホスファターゼ
プロテインホスファターゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 09:05 UTC 版)
プロテインホスファターゼ(Protein phosphatase:略号PP)あるいは蛋白質ホスファターゼ(たんぱくしつホスファターゼ)は、リン酸化された蛋白質のリン酸基を加水分解により脱離(脱リン酸化)させる酵素。蛋白質のリン酸化は蛋白質の翻訳後修飾のうち最も多く見られるもので、特に細胞内シグナル伝達に関与する蛋白質に多く、これらはリン酸化の有無によりスイッチとして働く。また酵素の活性がリン酸化により調節される例も多い。蛋白質はプロテインキナーゼによりリン酸化される。プロテインホスファターゼは脱リン酸化を行い、プロテインキナーゼの逆の機能を果たす。
プロテインホスファターゼは、構造および機能により次のように分類される。
- 蛋白質セリン/スレオニンホスファターゼ - リン酸化されたセリンまたはスレオニンを基質とする。
- 蛋白質チロシンホスファターゼ(Protein tyrosine phosphatase:PTP)スーパーファミリー - リン酸化されたチロシンを基質とするが、基質特異性が広くセリン・スレオニンも基質とするものもある。
- 蛋白質アスパラギン酸ホスファターゼ
関連項目
- オカダ酸 - PPPの阻害剤
- シアノトキシン
- 加水分解酵素
- rubratoxin
プロテインホスファターゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/20 03:23 UTC 版)
「ホスファターゼ」の記事における「プロテインホスファターゼ」の解説
詳細は「プロテインホスファターゼ」を参照 プロテインホスファターゼはタンパク質のアミノ酸残基を脱リン酸化する酵素である。プロテインキナーゼがタンパク質のリン酸化において伝達物質になるのに対し、ホスファターゼはリン酸基を取り除く。この反応は、細胞内(英語版)で再び信号伝達ができるようにするのに非常に重要である。このようなキナーゼとホスファターゼの連携が膨大な数の細胞の制御を司っている。リン酸化、そして脱リン酸化はタンパク質の翻訳後修飾の中でもっとも多い反応であり、全タンパク質の中で最大約30%がリン酸化されていると考えられている。 著名なプロテインホスファターゼにはプロテインホスファターゼ2(英語版)(PP2A)とPP2B(英語版)がある。PP2AはDNA複製や代謝、転写や伸長など様々な制御プロセスに関わっている。カルシニューリンとも呼ばれるPP2BはT細胞の分裂に関わっている。このため、免疫系の抑制を目的とする薬の標的となる。
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