ファミコンボックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 08:55 UTC 版)
「ファミリーコンピュータ」の記事における「ファミコンボックス」の解説
ファミコンボックスは、任天堂が開発し、1986年10月に交通公社トラベランド興業(のちのJTBトラベランド)より発売された業務用ファミリーコンピュータ。販売価格は専用カセット10本込みで11万円、コインボックス式は12万円。 本体内に最大15個のファミリーコンピュータ用ソフトを内蔵する(交換可能)。主にホテルや旅館に設置されており、本体側面に設置されているコインボックスにコインを入れると、本体に内蔵されたソフトを10分または20分間(ディップスイッチの設定による)遊ぶことができる。制限時間内であれば、リセットボタンを押すことで他のゲームに切り替えることができる。 制限時間1分前には時間切れを知らせるブザーが鳴らされ、さらにコインを入れるとプレイ時間が追加される。コインを追加しない場合はゲームの進捗にかかわらず「Time Up」と表示される画面に切り替わり、強制終了される。課金方式は設置者により他に2種類(フロントなどで客用の鍵を貸し出して運営する「ビジターキー方式」、および「CATV方式」)あるほか、フリープレイモードがあり、これらに設定した場合は制限時間はない。プレイ中以外は内蔵されたソフトのデモ画面を順番に繰り返して表示する。 附属のコントローラと光線銃はNESから流用され、ファミコンボックスのソフトもNESと同じ形状のカセットになっている(ただし、NESとの互換性はない)。シャープ版の「ファミコンステーション」もあり、メニュー画面の任天堂ロゴが「SHARP」の文字に変更されているなどの違いがある。 2014年現在でも、一部の旅館などでファミコンボックスが稼動しており、実際に遊ぶことが出来る。 類似品として北米市場には “Nintendo M82” が存在するが、こちらは店頭でゲームをテストプレイするための販促用デモ機であった。 1990年には後継機として、業務用向けスーパーファミコンのスーパーファミコンボックスがリリースされた。
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