ヒエラティック・フォントのプロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 17:52 UTC 版)
「ヒエラティック」の記事における「ヒエラティック・フォントのプロジェクト」の解説
ヒエログリフが早い時期にフォント (fonts) が作られ組版されるようになり一般化したのに対し、筆記体の書記体系であるヒエラティックの組版は難しいことが分かった。1997年に、世界古典文明史研究所の教授であったシェルドン・ゴスリンが、ヒエラティックの各記号の構成要素を一筆ごとに分割するという新しいアプローチを考案した。このアプローチは漢字を体系化する伝統的な手法から着想されたものであった。新エジプト語の教材の一部として出版されたのがこの新アプローチを導入した最初の出版物である。それから間もなく、ゴスリン教授はヒエラティック・フォントのプロジェクトを立ち上げ、ヒエラティックの参考資料シリーズの一部として最初のリリースを行った。 ヒエラティック・フォント・プロジェクトには多くの目的がある。エジプトの筆記体の研究を容易にすること、書体の分析と比較のための科学的ツールを供給すること、出版物にヒエラティック書体を掲載するための標準的なフォントセットを作り出すことなどである。2001年現在までに作り出されたフォントは既に幅広い手書きスタイルを再現できる。12の基本的なストロークと、同数の関連するストロークの旋回があり、よって各記号は数値コードに還元でき、これはまた最も蓋然性のある筆順を表すことにも役立つ。右図は同じテクストの2つのバージョンを示している。
※この「ヒエラティック・フォントのプロジェクト」の解説は、「ヒエラティック」の解説の一部です。
「ヒエラティック・フォントのプロジェクト」を含む「ヒエラティック」の記事については、「ヒエラティック」の概要を参照ください。
- ヒエラティック・フォントのプロジェクトのページへのリンク