パルサータイミング法
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「太陽系外惑星の発見方法」の記事における「パルサータイミング法」の解説
「パルサー惑星」も参照 パルサーは、太陽質量の8倍から30倍の質量を持つ恒星が超新星爆発を起こして残った残骸のような天体で、電磁波を放出しながら高速で自転している。パルサーのパルスは非常に規則的で、それを観測する事でパルサーの動きを追跡する事が出来る。もしパルサーが観測者から見て垂直でない軌道面を持つ惑星を持っていれば、パルサーも揺れ動き、規則的であるはずのパルスにはドップラー効果によるズレが生じる。このズレから惑星を間接的に観測する方法がパルサータイミング法(英語: Pulsar-timing method)である。パルサータイミング法の観測では、惑星の軌道要素を求める事が出来る。 この方法は元々、惑星を検出するために考案された方法ではなかったが、光のドップラー効果を用いて惑星を探すドップラー分光法よりも精度が高く、他の方法では検出出来ないような質量の小さな惑星でも検出出来る。また、惑星間の重力による相互作用も検出する事ができ、惑星のさらに詳細な軌道要素を求めれる。さらに、パルサーから離れた惑星でも比較的簡単に検出が出来る。 パルサータイミング法の主な短所はパルサー自体が非常に稀であり、また、パルサーの周りで惑星が誕生するのにも特殊な状況が必要になるという事である。したがって、パルサー惑星が多数発見される事はないとされる。 1992年、アレクサンデル・ヴォルシュチャンとDale Frail(英語版)は、この手法でおとめ座にあるパルサーPSR B1257+12を公転している惑星を発見した。彼らの発見はすぐに確認され、太陽系外で初めて発見された惑星となった。
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パルサータイミング法
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「太陽系外衛星」の記事における「パルサータイミング法」の解説
2008年にはパルサータイミング法を用いた系外衛星の検出が提案されている。これはパルサー惑星の周りを公転する衛星を、パルサーからのパルス周期の変動から検出しようという手法である。パルサー惑星PSR_B1620-26_bに安定な衛星が存在すると仮定してこの手法を適用した場合、衛星と惑星の間隔が惑星とパルサーの間隔のおよそ15分の1で、かつ衛星の質量が惑星の5%以上である場合は、パルサータイミング法を用いて検出可能だと推定されている。
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