ノードとリンク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 10:21 UTC 版)
コネクティビズムの中核には、ノードとコネクション(結線)からなるネットワークのメタファーがある。アラー・アルダードーらの説明によると、組織・情報・データ・意見・概念など、別のノードと接続できるものすべてがノードとなりうる。ノードにはニューラル(脳神経ネットワーク)、概念的・内的(抽象概念のネットワーク)、外的(メディアや情報ネットワーク)の三つのレベルがある。 コネクションは頻繁に変化・生成・消滅するため、ネットワークは動的なものである。コネクションは向きを持っていたり強さが異なる場合がある。この意味で、ノードAとノードBをAからBの向きにつなぐコネクションはBからAの向きにつなぐものと同一ではない。特殊なコネクションとして「自己接続」や「パターン」などがある。自己接続コネクションはノードをそれ自体につなぐもので、回帰型ニューラルネットワークと類似している。パターンは「コネクションの集合で一つのまとまりと見られるもの」と定義でき、ネットワーク中で意味を持つ最小単位となる。 知識が各ノードに分散している認知システムの構築という概念は、ニューラルネットワークにおけるパーセプトロン(人工ニューロン)で最初に確立されたものである。コネクティビズムにおける学習モデルはニューラルネットワークを利用した機械学習と多くの共通点がある。 コネクティビズムにおける学習は、コネクションを作り出すことでネットワークを拡張したり複雑さを増大させるプロセスと見なされる。ダウンズが述べているように「本質的にコネクティビズムとは、ネットワークを形成するコネクションの全体に知識が分散されているという命題であり、したがって学習はそのようなネットワークを構築し、縦横に利用する能力からなる」。ネットワークのメタファーからは、多くの学習理論の礎石である「ノウハウ (know-how)」と「ノウホワット (know-what)」の概念を補完するものとして「ノウホウェア (know-where)」が得られる。これは「ある知識が必要なとき、どこへ行けば見つけられるか理解していること」を指す。
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