ドライビングエンジニア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 15:28 UTC 版)
「ルドルフ・ウーレンハウト」の記事における「ドライビングエンジニア」の解説
エンジニアでありながら、レーシングドライバー並に速くレーシングカーを運転する能力を持っていたことで知られ、自身が設計したレーシングカーのテスト走行を自らもステアリングを握って行っていた。そのため、早くから「ドライビングエンジニア」と呼ばれるようになった。 これに関連して、「レースに出て死亡したり負傷したりされると会社が大損害を被るため、レース出場を禁じられていた」といった、真偽不明の逸話が伝説となって残されている。 よく知られているエピソードとして、「ニュルブルクリンク(北コース)におけるW196Rの走行テストでファンジオが車の性能に不平を漏らしたところ、ウーレンハウトが背広とネクタイ姿のまま運転を代わって1周3秒速いタイムを出して、"君はもう少し練習したほうが良い"と言って、ファンジオを黙らせた」という話が知られる。この逸話も真偽は不明だが、当時のニュルブルクリンクのラップタイムはおよそ10分であり、走行するタイミングによって路面の状態も異なるため、あり得なくはない話という見解もある。 記録のある事実として、1955年ベルギーグランプリでは練習走行でW196のスペアカーの走行距離を稼ぐ必要が生じたため、ウーレンハウトもステアリングを握って参加し、その際にスターティンググリッドで上位に並べるだけのタイムを記録している。 「なぜ超一流のドライバーよりも速くニュルブルクリンクを走れたのか」と質問されたウーレンハウトは、自分はニュルブルクリンクのことは知り尽くしており、なおかつ単独走行だったためであると答え、レースで速く走れることとテストで速く走れることは本質的に違うことであって自分は決して優れたドライバーではない、そこは間違えないで欲しい、と語ったという。
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