ドライパウダー製剤(DPI)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/04 04:52 UTC 版)
「吸入剤」の記事における「ドライパウダー製剤(DPI)」の解説
ドライパウダー吸入器によって吸入する粉末製剤(DPI: dry powder inhaler)は、日本では2000年頃から普及しはじめた。ディスカス、ロタディスク、エリプタといった吸入器を用いる。エアロゾルとは異なり、自分の力で吸い込む必要があるため、喘息発作時に用いる治療薬には向いていない。ステロイド単剤や、ステロイドとβ2作動薬との合剤がある。 ディスカス - 円盤型の装置に粉末の製剤が充填されており、水平に持った容器を回しながらカバーを開けることで、1回分の吸入準備ができる吸入器。カウンターで残り吸入回数がわかる。アドエア(サルメテロールとフルチカゾンの合剤)、フルタイド(フルチカゾン)など。 ロタディスク - 粉末の製剤が入ったディスクに穴をあけ、1回分の吸入準備をしてから吸入する吸入器。操作の手数は多いが、ディスクを目視することで残量がわかる。 エリプタ - 容器のふたを開けることで1回分の吸入準備ができる吸入器。カウンターで残り吸入回数がわかる。レルベア(ビランテロールとフルチカゾンの合剤)、エンクラッセ(ウメクリジニウム)など。 タービュヘイラー - 吸入器を垂直に立てた状態で、回転グリップを回してから吸入する。パルミコート(ブテソニド)、シムビコート(ブデソニドとホルモテロールの合剤)など。 ツイストヘラー - タービュヘイラーにカウンターがついた剤形。アズマネックス(モメタゾン)など。 ハンディヘラ―、ブリーズヘラ― - カプセル入り薬剤を容器に移し、穴をあけてから吸入する。吸入後カプセルを廃棄する必要がある。スピリーバ(チオトロピウム)、シーブリ(グリコピロニウム)、ウルティブロ(グリコピロニウムとインダカテロールの合剤)、オンブレス(インダカテロール)など。
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