トランシーバーから車載電話機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 08:59 UTC 版)
「携帯電話」の記事における「トランシーバーから車載電話機」の解説
携帯電話の前身は、第二次世界大戦中にアメリカ軍が使用した、モトローラ製のトランシーバー「Walkie Talkie」(SCR-536)である。 戦後1946年には、アメリカのベル・システム(AT&Tの子会社)は無線の電話回線サービスである移動電話サービス(英語版)を開始した。これは、トランシーバーなどの無線電話が専用の無線回線を用いるのに対し、公衆の電話回線を用いることで、無線通信を一般向けのサービスにまで広げた。こうして、民間でも固定通信に加えて移動体通信サービスが利用可能となった。ただし、当時は人が日常的に携帯できるサイズの電話は技術的に実用化されておらず、車載電話機として設置できるものが小型化の限界であった。アメリカに続いて、ヨーロッパ各国でも同様のサービスが次々と始まった。この無線電話回線サービスは後に、より新しい携帯電話回線サービス(1G - 5G)と対比して、0Gと呼ばれるようになった(レトロニム)。 接続が完全自動化された無線電話回線サービスは、スウェーデンのモバイルテレフォニーシステムD(英語版)と呼ばれるもので、1956年にサービスが開始された。これらのサービスは実用性の面で一般に広く普及することは難しかったが、1971年にフィンランドで開始されたオートラジオテレフォン(英語版)という0Gサービスは、移動体通信ネットワークをはりめぐらせ、電波のカバレッジに途切れなく国中で使用でき、ユーザーに広く利用された最初の成功例となった。
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