トウシューズを履くための条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 15:17 UTC 版)
「トウシューズ」の記事における「トウシューズを履くための条件」の解説
ポワントで踊れるようになるためには、一定量以上のバレエの訓練を積み、体のバランスを保つための技術(足と足首周りの関節をコントロールできる、股関節を外旋させた姿勢を保つことができる、体幹が強く安定している等)を身に付ける必要がある。具体的には、ドゥミ・ポワントでよろけずに片足立ちができることや、壁につかまらずに正しい姿勢でグラン・プリエ(膝を深く曲げ伸ばす動作)ができることなどが、トウシューズを履くための前提条件となりうる。 また、トウシューズを履くためには、ある程度の年齢に達していることも必要である。人間の骨は、子供のうちは軟骨が多く、成長に従って徐々に固い骨へと完成していく。一般的に、骨は10歳から12歳頃に固まり始めると言われているが、柔らかい状態の骨に外から強い力を加えると変形する可能性があるため、低年齢でトウシューズを履くことは足の成長に悪影響を与える恐れがある。 トウシューズを履いてよいとされる年齢には諸説あるが、一般的には10歳以下で履くのは早すぎると考えられている。例えば、青少年を対象としたバレエコンクールであるユース・アメリカ・グランプリでは、10歳以下でのトウシューズ着用を禁止し、11歳での着用も極力避けるべきであると規定している。他方、ロシアのワガノワ・バレエ学校では、入学試験の段階であらかじめ身体的条件に恵まれた女子を選別していることもあり、生徒は10歳から11歳頃にトウシューズを履き始める。このように、トウシューズを履いてよい時期は、生徒一人一人の身体的条件や訓練内容などによっても異なるため、指導者が様々な条件を考慮して判断する必要がある。
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