チチャとアンデス文明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 16:16 UTC 版)
チチャは、アンデス文明の形成に深く関わる。これには、アンデス文明という文脈におけるチチャの原料、トウモロコシについて理解が必要になる。 先コロンブス期 トウモロコシの原産地域であるメソアメリカ以上に、アンデス地域はトウモロコシの種類が多い[要出典]。先コロンブス期において、トウモロコシは非常に付加価値の高い作物であり、酒の原料として重宝されていた。トウモロコシの利用に関しては、形成期の後期に増えたのではないかという可能性が、ペルー北部の遺跡から出土した人骨の窒素・炭素同位体比分析から示唆されている[要出典]。 酒は、トウモロコシのほかマニオクやキヌアなどからも作られ、現在のペルーのトルヒーリョ周辺に栄えたモチェ文化には、神と思われる人物が片手にトウモロコシ、片手にマニオクを持った図像を描いた土器がある[要出典]。この土器は鐙型注口土器と呼ばれる形態をもち、主に酒などを入れた儀礼用の土器と推定される。このように、古い時期からマニオク酒とともに、トウモロコシから作る酒も利用されていた[要検証 – ノート]。 ワリ文化(西暦700年頃から900年頃) ワリ期あるいは中期ホライズンと呼ばれる時代に、トウモロコシ生産は拡大されたと考えられ、現在のペルーに栄えたワリ政体によって、各地にトウモロコシ栽培用のテラスが建造される[要出典]。ワリ文化の土器に見られる図像には、トウモロコシの他、様々な植物が描かれているが、巨大な土器はおそらくトウモロコシ酒であるチチャを入れ、それを饗宴の後に壊すといった儀礼も多く執り行われたと言われている[要出典]。
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