チオシアン酸カリウムとは? わかりやすく解説

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チオシアン酸カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/16 00:19 UTC 版)

チオシアン酸カリウム
識別情報
CAS登録番号 333-20-0 
PubChem 516872
ChemSpider 9150 
UNII TM7213864A 
EC番号 206-370-1
ChEBI
RTECS番号 XL1925000
バイルシュタイン 3594799
Gmelin参照 21362
特性
化学式 KSCN
モル質量 97.181 g mol−1
外観 潮解性の無色結晶
匂い 無臭
密度 1.886 g/cm3
融点

173.2 °C, 446 K, 344 °F

沸点

500 °C, 773 K, 932 °F (分解)

への溶解度 177 g/100 mL (0 °C)
217 g/100 mL (20 °C)
溶解度 アセトン: 21.0 g/100 mL
磁化率 −48.0·10−6 cm3/mol
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1088
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H302, H312, H318, H319, H332, H412
Pフレーズ P261, P264, P270, P271, P273, P280, P301+312, P302+352, P304+312, P304+340, P305+351+338, P310, P312, P322
NFPA 704
0
2
0
半数致死量 LD50 854 mg/kg (経口, ラット)[1]
関連する物質
その他の陰イオン チオシアン酸ナトリウム
チオシアン酸アンモニウム
その他の陽イオン シアン酸カリウム
シアン化カリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チオシアン酸カリウム(—さん—、potassium thiocyanate)は化学式 KSCN で表される、チオシアン酸カリウム塩である。

性質

常温では潮解性のある結晶性の固体。水に良く溶け、そのときの吸熱によってできる水溶液は非常に冷たくなる。エタノールアセトンにも溶ける。

反応・用途

シアン化カリウムと単体硫黄を溶融するか、チオシアン酸アンモニウム水酸化カリウムを反応させると得られる。

KCN + S → KSCN
NH
4
SCN + KOH → KSCN + NH
4
OH

チオシアン酸アンモニウムは二硫化炭素アンモニアを加圧下で熱することによって合成できる。

CS
2
+ 2 NH
3
→ NH
4
SCN + H
2
S

3価のイオン (Fe3+) と反応して [Fe(SCN)(H
2
O)
5
]2+ の血赤色溶液を生じるので、その検出に用いられる。

Fe3+ + SCN
+ 5H
2
O → [Fe(SCN)(H
2
O)
5
]2+

他の用途として寒剤、殺虫剤や合成樹脂の原料、金属イオンの除去(ピックリング)が挙げられる。

出典

  1. ^ Potassium thiocyanate [NF]”. chem.sis.nlm.nih.gov. 2018年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月19日閲覧。

関連項目





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